金融引き締めの影響で個人消費の勢いに陰り
オーストラリアの国内総生産(GDP)に占める割合が大きい個人消費に陰りが見え始めている。
オーストラリア統計局の28日の発表によると、10月の小売売上高は名目の季節調整値で350億1,790万豪ドルとなり、前月比で0.2%減、前年同月比で12.5%増となった。
市場予測は前月比0.5%増だった。小売売上高が前月比でマイナスとなるのは今年に入って初めて。9月は前月比0.6%増、前年同月比17.9%増だった。
アフターコロナの需要拡大は一巡か?
部門別で落ち込みが激しかったのは、百貨店(前月比2.4%減)、衣服・靴・アクセサリー(0.6%減)、生活用品(0.5%減)、外食・テイクアウト(0.4%減)など。前月比でプラスだったのは、東部一帯の洪水の影響で値上がりした食品(0.4%増)だけだった。
ABSの小売統計部門の責任者を務めるベン・ドーバー氏は声明で「9カ月連続の前月比の増加が終わったことは、利上げを含む生活コスト上昇の圧力が消費者の支出に影響し始めていることを示唆している」と指摘した。
外食(カフェ、レストラン)とテイクアウトのフードサービスの消費が減速していることは、コロナ禍明けの特需が「正常化してきたことを示している」(同氏)という。
1年で7%を超える32年ぶりの高いインフレと急激な利上げの影響で、景気減速が目の前に迫ってきているのか。1年で最大の消費シーズンとなるクリスマス商戦の行方が注目される。
■ソース
Retail turnover falls for the first time in 2022, Australian Bureau of Statistics