本紙特約記者のタカ植松氏に聞く
4日午前6時(オーストラリア東部標準時)キックオフのサッカーW杯豪州VSアルゼンチン戦の見どころについて、オーストラリアのサッカーについて発信しているライター(本紙特約記者)のタカ植松氏(ブリスベン在住)に聞いた。
90分圧力を掛け続けられるか
本紙:豪州代表が4大会ぶり2度目の決勝T進出を果たした。これまでのグループリーグでの戦いぶりをどう評価するか?
植松:正直、事前の予想以上に健闘している。危惧されたケガ人がなんとか間に合って、DFのスゥーターは一年以上のブランクを感じさせない。監督の采配も含めて内容的にも試合を追うごとに良くなってきているので次も期待したい。
本紙:8強進出をかけた対アルゼンチン戦の見どころは?
植松:この大会では番狂わせが多発しているので実力上位のアルゼンチンの方がやりにくさを感じるはず。豪州が、失うものが何もないと遮二無二向かっていくチャレンジャー姿勢を90分失わずプレスを掛け続けられるかどうか。
必ず来る好機を逃すな
本紙:カギとなる豪州代表の選手は?
植松:決して多くはないだろうが、必ずやって来るチャンスを逃さずに確実にものにすれば勝機は必ずあるはず。その意味ではゴールに一番近いところで仕事をするFWの選手がカギを握る。その中でもまだ無得点のマクラーレンにはきするものがあるに違いない。あとは、相手が疲れてくる時に起用される可能性がある18歳のクオルがなんか大仕事をやってのけて、豪州版”ワンダーボーイ”となりそうな気配は感じる。
本紙:勝機があるとすればずばりポイントは?
植松:まずは不要な得点を与えず、前半は無失点で折り返したい。そうなれば、ゲームは確実に後半で大きく動く。そのダイナミズムを生み出すのは的確な交代策であることは、日本の森保監督が今大会で既に証明済み。アーノルド監督が、ゲームの行く末を大きく左右するような策を講じられるかどうか、交代選手がその意を受けて違いを生み出せるか否かが勝利か敗北かの分水嶺になるはず。