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オーストラリアの人口は10年後約3,000万人 メルボルンがシドニー抜き最大都市に

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人口増のペースはコロナ禍の移民受け入れ停止で鈍化

10年後には人口約610万人とオーストラリア最大の都市になると見られているメルボルン(Photo: Denise Jans on Unsplash)

 オーストラリア連邦財務省の人口研究所はこのほど、2033年までの人口動態を予測した「2022年人口報告書」を発表した。同報告書は、22年6月時点で推計2,597万8,935人だったオーストラリアの総人口が今後10年間で約400万人増え、2033年6月には2,990万人に達すると予測した。ただし、人口増加のペースは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で下方修正した。

 水際対策の国境封鎖によって移民受け入れが停止したため、20/21年度(20年7月1日〜21年6月30日)の人口増加率は0.1%まで落ち込んだ。同年度の移民純増数(国内への移住者数から海外への移住者数を引いた数)は8万5,000人減とマイナスを記録した。

 国境再開後、22/23年度の人口増加率は1.4%、移民純増数も23万5,000人増と、いずれもコロナ禍前の水準を戻る見通しだ。それでも、移民数の回復はコロナで失われたマイナス分を相殺できず、「人口はコロナ禍が始まる前の予測よりも少なく、より高齢になる」(報告書)という。

 人口は3年間でおおむね100万人以上のペースで増え続けるものの、オーストラリアも他の成熟した先進諸国と同様に高齢化から逃れることはできない。人口増加率は24/25年度まで1.4%を維持した後、小幅に低下し始め、32/33年度には1.2%まで下がると見られている。年齢中央値は20/21年度の38.4歳から32/33年度には40.1歳まで上昇する見通しだ。

 女性1人が生涯に生む子どもの数を示す出生率も今後、小幅に低下していく。出生率は21/22年度の1.66人から30/31年度には1.62人となると予測されている。

 都市別に見ると、現在国内第2の都市である南部メルボルンの人口は31/32年度には東部シドニーを追い越し、国内最大となる見通しだ。シドニー都市圏の人口は21年6月時点の525万9,764人から33年6月には606万2,400人に増える一方、メルボルン都市圏の人口は497万6,157人から610万1,100人に拡大すると予測されている。第3の都市ブリスベンは256万8,927人から308万1,800万人まで増加する見通しだ。

■ソース
2022 Population Statement, Centre for Population, Australian Government

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