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オーストラリア産石炭の輸入再開か 中国政府が部分的に禁輸解除との報道

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実現すれば約2年ぶり 正式発表なし

西オーストラリア州のプレミア炭鉱(Photo: Wikipedia)

 5日付のロイター通信は、中国政府が3日、オーストラリア産石炭の限定的な輸入再開について、同国の石炭の大口需要者と協議したもようだと報じた。中国は2020年にオーストラリア産石炭の輸入を非公式に禁止しており、実現すれば約2年ぶりの再開となる。

 複数の関係者がロイターに明らかにしたところによると、中国政府が協議したのは、電力大手「中国大唐集団公司」、同「中国華能集団」、エネルギー大手「国家能源投資集団」の政府系企業3社と、鉄鋼最大手の「宝鋼集団」。中国政府はこれらの企業が自社で使用する石炭に限って、オーストラリアからの輸入を許可するという。

 ただ、政府からの公式発表はなく、4社からはロイターの質問に対する回答も来ていないという。

 ロイターによると、中国のオーストラリア産石炭の輸入量は禁輸前に7,000万トン以上あった。石炭輸入量の約30%を占め、オーストラリアは中国にとって2番目の石炭供給国だった。オーストラリア産石炭は、製鉄用の原料炭、主に発電用の一般炭ともに品質が高く、中国で需要が大きい。

 オーストラリアでの外国人の政治献金禁止や土地取得の制限、第5世代携帯通信網(5G)インフラ整備事業からの中国通信企業の排除などを背景に、オーストラリアと中国の外交関係は2010年代後半から悪化。2020年には当時のスコット・モリソン豪首相が新型コロナウイルスの発生源に関する独立調査を中国に要求したため、両国の摩擦は決定的となり、中国は石炭やワイン、ロブスターなどオーストラリア産品8品目の輸入を事実上禁止する制裁措置を実施していた。

 安保や人権問題をめぐる豪中間の隔たりは依然として大きいが、このところ雪解けムードの兆しは出ている。ペニー・ウォン外相は昨年12月、オーストラリアの閣僚としては19年以来約3年ぶりに中国を訪問した。

■ソース
China reportedly gives green light to limited Australian coal imports after two-year ban(ABC News)

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