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物価サプライズも、金利上限予測は据え置き 豪主要エコノミスト

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ウェストパック銀エバンス氏「5月までに3.85%」

 25日に発表された2022年12月期のオーストラリア消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同期比7.8%と市場予測(7.5%)を上回るサプライズとなったものの、主要エコノミストは政策金利の上限予測を据え置いている。

 同国の有力なエコノミストの1人として知られるウェストパック銀のビル・エバンス氏は27日発表の週報で、「豪準備銀(RBA=中央銀行)は政策金利(現行3.1%)を2月と3月に0.25ポイントずつ引き上げて3.6%とし、4月はいったん据え置いた後、5月に再び0.25ポイント引き上げて3.85%とし、その後は据え置く」との従来予測を踏襲した。

 同氏は「12月CPI統計によって、我々の予測がより確実になった」と指摘した上で、「賃上げ圧力はまだしばらく継続する」と述べた。同氏の予測によると、賃金上昇率は22年9月四半期の前年同期比3.1%から23年6月には4.5%まで上昇する見通しだという。

 需給バランスに応じて上下するモノの価格と異なり、賃金は一度上がると下がりにくい「下方硬直性」が強い。このため、賃金インフレが高い状態が続けば、物価全体を押し上げる圧力も持続することになり、高い金利水準が長期化する可能性がある。

 ナショナル・オーストラリア銀(NAB)も27日、短信リポートで従来の予測を維持。「RBAは2月と3月に政策金利を0.25ポイントずつ引き上げて3.6%とし、その後は据え置く」と予測している。

■ソース
Australia & New Zealand Weekly, Week beginning 30 January 2023(Westpac Institutional Bank)
Markets Today: US growth provides cautious optimism(National Australia Bank)

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