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オーストラリア住宅価格、反騰はいつ? 1月下げ幅は過去7カ月間で最小

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前月比1.0%減 前年比7.2%減 不動産調査会社コアロジック

 オーストラリアの住宅価格は依然として下落が続いているが、下げ幅が鈍化する兆しが見え始めている。同国の有力な不動産調査会社コアロジックが発表した1月末時点の住宅価格指数(全国平均)は、22年12月末と比較してマイナス1.0%、3カ月前と比べてマイナス3.2%、前年同月(22年1月末)比でマイナス7.2%となった。

 前月比では22年12月のマイナス1.1%から小幅に鈍化し、22年6月以降で最も小さい下げ幅となった。8つの州都(準州、首都特別地域を含む)のうち、アデレード(マイナス0.8%)とパース(マイナス0.3%)を除く6都市で下げ幅が縮小している。

 コアロジックのティム・ローレス調査部長は声明で「住宅価格の過去3カ月間のトレンドを見ると、ほとんどの地域で下落のペースが鈍化した」と述べた上で、「これまでの下落局面と比較して見ると、前月比マイナス0.1%、前期比マイナス3.2%は、依然として激しい下落ペースだ」と指摘した。

 同指数(全国平均)は直近のピークだった22年4月から8.9%下落した。これは、同社が集計を開始した1980年以来最大の下げ幅となっている。

シドニー中央値は100万豪ドル割る

 都市別で見ると、最大都市の東部シドニーは前月比マイナス1.2%、前期比マイナス3.9%、前年同月比13.8%となり、住宅価格の中央値(戸建てと集合住宅の平均値)は99万9,278豪ドル(約9,200万円)と2021年3月以降で初めて節目の100万豪ドルを割り込んだ。主要都市の変化率と中央値は以下の表の通り。

 オーストラリアの住宅価格が記録的なペースで下落しているのは、政策金利の引き上げに連動した住宅ローン金利の上昇によって、住宅市況が冷え込んでいるからだ。中央銀行の豪準備銀(RBA)は22年5月以降、激しいインフレを抑える目的で、前例のない急激なペースで政策金利を引き上げている。

 ただ、RBAが金融引き締めに転じる直前まで、住宅価格はコロナ禍の経済対策で実施された超低金利を背景に高騰していた。

 ローレス調査部長は「全国平均の住宅価格指数は(コロナ禍後の上昇局面で)わずか19カ月で28.6%上昇していた。最近の急激な下落にもかかわらず、全ての州都と地方の住宅価格は依然としてコロナ流行拡大前より高い水準にある」と分析している。

 コロナ前と直近のピーク比の変化率は次の表の通り。

■ソース
CoreLogic Home Value Index, 1 February 2023

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