与党労働党は7月施行目指すが…
オーストラリアの急進左派「グリーンズ」(緑の党)は、中道左派の労働党政権が石炭・天然ガスの新規開発プロジェクトを凍結することを条件に、一定の温室効果ガス排出量を超えた企業に罰則を課す与党の「セーフガード・メカニズム」法案に賛成票を投じる方針を示した。15日付の公共放送ABC(電子版)が伝えた。
セーフガード・メカニズム法案は、温室効果ガスを排出する企業に対し2030年までに毎年4.9%ずつの排出削減を求め、達成できなかった企業にはペナルティーを課す仕組み。
30年までに温室効果ガス排出量を05年比で43%削減することを掲げる労働党政権は、同法案を温暖化対策の中核と位置付けている。与党は今週、連邦議会に法案を上程し、早期の成立と今年7月の施行を目指している。
同法案についてグリーンズのアダム・バント党首は「労働党が新たな石炭・天然ガス開発をやめれば、我々は労働党の法案に賛成する用意がある」と述べた。その上で同党首は「保守連合は反対しているため、与党が法案を通過させたいのならグリーンズの要求に応じる必要がある。我々は与党と誠意ある議論を期待しているが、交渉を困難にしているのは石炭・天然ガスの新規開発をめぐる意見の相違だ」と述べた。
■ソース
Greens offer support for safeguard mechanism on condition it blocks new coal and gas(ABC News)