LGBTQIA+の祭典「シドニー・ゲイ・アンド・レズビアン・マルディ・グラ」
同性愛者や両性愛者、トランスジェンダーなど様々な性的マイノリティー「LGBTQIA+」の祭典「シドニー・ゲイ・アンド・レズビアン・マルディ・グラ」のパレードが25日夜、シドニー市内で開かれた。メディア大手ニューズ社によると、市内中心部ハイド・パークから南部ムーア・パークまでのコースを約1万2,500人が練り歩き、市民や観光客など約7万5,000人の観衆を集めた。
同性愛者の権利拡大運動として1970年代に始まったシドニー・マルディ・グラは今年で45回目。LGBTQIA+文化の中心地、オックスフォード・ストリートを通るメインイベントのパレードは、2021年と22年に新型コロナ感染拡大の影響で中止されており、3年ぶりに復活した。
今年はオーストラリアの現役連邦首相として初めて、アンソニー・アルバニージー首相がパレードに参加した。首相は観衆に手を振りながらパレード参加者とともに路上を行進し、公共放送ABCテレビにこう話した。
「私1983年からマルディ・グラに参加しています。今年で35回目です。首相が初めて参加したのは(これまで参加した首相がいなかったのは)残念なことですが、(マルディ・グラは)多様で包容力のある現代オーストラリアを祝福するイベントであり、それはとても良いことだと思います」
アルバニージー首相自身は異性愛者。前妻との間に1子をもうけ、2020年から別の女性と交際している。中道左派の与党労働党の中でもよりリベラルな社会政策を志向する派閥「左派」の所属しており、首相として初めてパレードに参加することで、ダイバーシティー(多様性)やインクルージョン(包容性)を重んじる姿勢をアピールした恰好だ。ところが、思わぬところでクレームが付いた。
普段の公務ではビジネス・スーツにネクタイを着用することが多い首相も、この日はグレーの半袖シャツを第2ボタンまで外し、下はジーンズというカジュアルなファッションで行進した。ただ、色とりどりの派手なコスチュームに身を包んだパレード参加者の中では、ダサい印象は隠せなかったのだ。
「アルボ(アルバニージー首相のニックネーム)は、キラキラした装飾や華やかさに欠ける(地味な)恰好でマルディ・グラに現れました。首相が初めて行進したのは良いことですが、アイシャドウで悩殺する絶好の機会を逃しましたね」(地元紙「シドニー・モーニング・ヘラルド」のアンバー・シュルツ記者)
■ソース
Anthony Albanese makes history as first PM to march at Sydney Mardi Gras(news.com.au)