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オーストラリアの賃貸物件、空室率はコロナ禍以降で最低に

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賃貸生活者の受難続く

 オーストラリアでは、賃貸生活者が空き家を見つけることがますます難しくなっている。不動産調査会社「プロトラック」の最新の統計によると、2月の賃貸物件の空室率は全国平均で1.47%と全別比で0.1ポイント低下し、2018年後半以降で最低の水準を記録した。公共放送ABC(電子版)が伝えている。

 全国平均の空室率は21年初頭から低下傾向が続いており、22年の1年間で0.6ポイント下落した。8州都の空室率は平均1.43%と前月比で0.14ポイント下落した。このうち、空室率が最も低かったのは西オーストラリア州のパース(0.85%)で、南オーストラリア州のアデレード(0.92%)、タスマニア州のホバート(1.28%)がこれに続いている。

 プロトラックのポール・ライアン上級エコノミストによると、空室率が2%を切ると賃貸住宅市場は「きわめてタイト」(需要に対して供給が不足し、需給がひっ迫していること)な状態。空室率1.5%以下になると「大雑把に言えば、コロナ感染拡大前と比べておよそ半数しか賃貸物件が供給されていないことになります」という。

 ライアン氏はABCに「借家を見つけることが非常に困難になっていて、家賃も信じられないほど速いスピードで上昇しています。多くのオーストラリア国民にとって非常に悪いニュースと言えるでしょう」と述べた。

 賃貸物件の供給が増えるまでには時間がかかるため、需給がひっ迫した状態はまだまだ続きそうだという。

「(賃貸住宅市場の)需給が緩み、住まいが借りやすくなる兆しはありません。家賃もハイペースで上昇していきそうです。そうした状況が短期的に改善される見通しは低く、賃貸生活者にとって困難な状況はしばらく続くでしょう」(ライアン氏)

■ソース
Australia’s rental vacancy rate at lowest level since before COVID-19 pandemic(ABC News)

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