全国平均で0.6%、シドニーは前月比1.4%それぞれ上昇
不動産情報会社コアロジックは3日、3月31日時点のオーストラリアの全国平均の住宅価格指数が前月末と比べて0.6%上昇したと発表した。低下傾向が続いていた同指数が前月比でプラスに転じたのは、2022年4月以来10カ月ぶりだ。
都市別で上昇率が最大だったのは、最大都市の東部シドニーで、前月比1.4%上昇した。前年同月比では12.1%の下落となった。シドニーの住宅価格(戸建てと集合住宅)の中央値は101万4,393豪ドル(約9,080万円)となっている。
第2の都市、南部メルボルンは前月比0.6%、西部パースは0.5%、北東部ブリスベンは0.1%それぞれ上昇した。8大州都の平均では0.8%上昇した。
オーストラリアの住宅価格は、コロナ経済対策の実質ゼロ金利政策と史上初の量的緩和を背景に、20年から22年初めにかけて急上昇した。コアロジックの住宅価格指数は、全国平均でコロナ禍の底値から22年4月のピークまで28.6%上昇。その後の金融引き締めによりピークから現在まで8.5%下落している。
シドニーではコロナ禍の底値から22年1月のピークまでの上昇率は27.7%、ピークからの下落率は12.3%に達した。メルボルンでは22年2月までの上昇率は17.3%、ピークからの下落率は9.1%となっている。