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豪宇宙ベンチャーが5,000万豪ドル調達 低軌道の超小型人工衛星140基運用目指す

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重要金属探査に強み 空軍とデータ通信契約も

 オーストラリアの宇宙ベンチャー企業「フリート・スペース・テクノロジーズ」がこのほど、「シリーズC」(黒字経営が安定し始めた段階の資金調達)ラウンドで5,000万豪ドルを調達した。企業ニュースサイトのビジネス・ニュース・オーストラリアが24日、報じている。

 既存の出資者やオーストラリアの投資会社「ブラックバード」などのベンチャー・キャピタルが資金を投じた。これにより、フリート・スペースの評価額は3億5,000万豪ドル以上に達したという。

 同社は2015年、南オーストラリア州アデレードで創業。地球低軌道(LEO)上に「ナノサテライト」と呼ばれる超小型人工衛星を投入し、地質センサーや人工知能(AI)を使い、リチウムなどの重要金属の探査や国防に資する情報を収集、顧客に提供する。2018年にオーストラリア初の商業用ナノサテライト4基の打ち上げに成功し、最終的には140基の運用を目指している。





 資源分野では「エクソスフィア」(ExoSphere)と名付けた探査技術で、豪英系資源大手リオ・ティントや豪「コア・リチウム」など世界30社以上と提携している。防衛分野では今年4月、オーストラリア空軍宇宙防衛司令部と640万豪ドルの契約を締結しており、同社の次世代衛星を低軌道の軍用データ通信に利用する計画だ。

 同社によると、エクソスフィアのサービス提供開始によって顧客の獲得が進み、1年以内に2,800万豪ドルを売り上げたことが、シリーズCラウンドの成功につながったという。

 フラビア・タタ・ナーディーニ最高経営責任者(CEO)は、「宇宙から得られるデータは重要金属の探査のスピードを加速させ、温室効果ガス排出量実質ゼロという人類の目標実現に寄与するだろう」と述べた。

 また、地元南オーストラリア州のピーター・マリノスカス州首相は「フラビアたちのチームと投資家が、フリート・スペースを次のステップに導き、世界の宇宙産業におけるオーストラリアの地位を確固たるものにしてほしい」と応援している。

■ソース
Fleet Space more than doubles valuation with $50m Series C(Business News Australia)





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