パースから4,000キロ離れたインド洋の無人島で
オーストラリア領土内に2つある活火山の1つが最近、爆発していたことが分かった。オーストラリアの民間気象情報提供会社「ウェザーゾーン」が30日、人工衛星の画像を公開した。
爆発したのは、火山活動がないオーストラリア大陸ではなく、西オーストラリア州パースの南西約4,000キロのインド洋に浮かぶハード島にある火山「ビッグ・ベン」(標高2,745メートル)。欧州宇宙連合(ESA)の地球観測衛星「センティネル2」が25日に撮影した画像で、雪に覆われた山頂付近から赤いマグマが吹き出しているのが確認された。28日の画像でも、噴火が続いていることが確かめられた。
ハード島は44キロ西に隣接しているマクドナルド島とともに、「オーストラリア南極領土」に含まれる。いずれも、本土から遠く離れた位置と南極に近い厳しい気象条件のため、誰も住んでいない無人島だが、オーストラリアが領有する国土の一部。マクドナルド島にも活火山があり、最近では2005年に噴火している。
領土内の活火山はこれら2島にしか存在しないが、オーストラリア大陸内の火山活動は現在、休止状態にある。オーストラリア地球科学局によると、本土で最後に火山が爆発したのは約5,000年前(日本では縄文時代)にさかのぼるという。
■ソース
One of Australia’s two active volcanoes is erupting(weatherzone)
Volcano(Geoscience Australia)