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「ホロコーストの美化許さない」 ナチスの鉤十字、オーストラリア政府が禁止へ

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公共空間での掲示、商業販売などを非合法化

 オーストラリアの連邦労働党政権は8日、ナチスのシンボル「ハーケンクロイツ」(鉤十字)を非合法化する法案を議会に提出すると発表した。オーストラリア社会の一部にはびこるネオナチズムの芽を排除する狙いがある。

 対テロ法を改正し、ハーケンクロイツとナチス親衛隊(SS)のシンボルを公共の場で掲示することを厳しい罰則付きで禁止することを目指す。ナチスの旗や腕章、記章の商業販売、ナチスの思想を称賛するシンボルのオンライン出版なども禁じる。

 ナチスと関係なく、ヒンズー教や仏教、ジャイナ教など宗教的、文化的象徴として用いられている鉤十字については、禁止しない。学問や教育、芸術、文学、報道、科学研究を目的とした公的な掲示も例外とする。

 マーク・ドライファス連邦法相は声明で「オーストラリアはホロコースト(ナチス・ドイツによるユダヤ人の大量虐殺)を称賛するシンボルを容認しない。アルバニージー政権は、ヘイトと暴力、反セム(反ユダヤ)主義を広める者に対し、可能な限り強力な警告を発する。彼らを決して許さない」と述べた。

 改正法案の詳細は現時点で発表されていないが、公共放送ABC(電子版)は、有罪の場合、罰則は最大で1年の禁錮刑となると報じている。

 オーストラリアでは、ナチスの思想に傾倒した過激派が一部で勢力を伸ばしているとの見方がある。南部メルボルンでは5月13日、「ネオナチ」を標ぼうする集団が移民反対の抗議集会を行い、これに反対するグループや警官隊と衝突する騒ぎが起きていた。

■ソース
Albanese Government to outlaw Nazi hate symbols, Media Release(The Hon Mark Dreyfus KC MP)





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