現時点で14人入院中 3人重体
オーストラリア東部ハンターバレーで11日、結婚式帰りの乗客10人が死亡したバス事故で、ニューサウスウェールズ(NSW)州セスノック地裁は13日、危険運転致死などの罪で起訴された男性運転手、ブレット・アンドリュー・バットン被告(58)に対する初公判を開き、被告の保釈を条件付きで認めた。
公共放送ABC(電子版)によると、同地裁のロビン・リチャードソン判事は「死に至る危険運転の起訴について、法廷に提出された証拠は事実と見られるようだ」と述べた。その上で同判事は、勾留を「刑罰」として利用するべきではないとして、裁判の過程で罪を認定するべきだとの考えを示し、保釈を認めた。警察は被告の勾留を求めていた。
同判事は、毎日午後8時から午前6時まで自宅から外出しないこと、警察に週3回状況を報告すること、パスポートの返納、海外渡航の出発地点から半径5キロ以内に入らないこと、を保釈の条件とした。被告が裁判に出廷しなかった場合、罰金1万豪ドルの支払いも命じる。被告に犯罪歴はなかった。被告は既に運転免許証停止処分を受けており、自動車の運転席に座ることも禁じられた。
事故は11日午後11時半ごろ、シドニーから直線距離で約130キロ北方に位置するハンターバレーのグレタで発生。ワイナリー(ワイン醸造所)で結婚式に出席した乗客35人を乗せた大型バスが横転し、10人が死亡、25人が病院に搬送された。ABCによると、現時点で14人が病院で手当てを受けており、このうち1人が危険な状態にあり、2人が集中治療室に入っているという。
警察は、被告がスピードを出し過ぎて、ロータリーのカーブを曲がり切れなかったことが事故原因と見ている。
■ソース