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7月追加利上げの観測強まる 5月のオーストラリア就業者数、7万5,900人増のサプライズ

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失業率は0.1ポイント低下の3.6%に 就業者数、労働参加率ともに史上最高

 オーストラリアの労働需給が依然としてひっ迫していることが、改めて浮き彫りになった。賃金インフレの圧力が高まるとの見方から、中央銀行の豪準備銀(RBA)が7月に追加利上げに踏み切るとの観測が強まっている。

 オーストラリア統計局(ABS)が15日発表した雇用統計によると、5月の就業者数(季節調整済み)は前月から7万5,900人増えて1,401万1,800人となった。初めて1,400万人の大台を超え、史上最高を更新した。失業者数は1万6,500人減って51万5,900人となり、失業率は0.1ポイント低下して3.6%となった。

 15歳以上の人口に占める就業者の割合を示す労働参加率も、0.2ポイント上昇して64.5%と史上最高を記録した。

 ABS雇用統計部門の責任者を務めるビヨーン・ジャービス氏は声明で「コロナ感染拡大直前の就業者数は約1,300万人だった。コロナ前と比べて就業者数は約100万人増え、人口に占める就業者の割合も大幅に上昇した」と指摘した。労働参加率は2020年3月と比較して2.1ポイント上昇している。

 公共放送ABC(電子版)によると、就業者数の伸びは市場予想の約1万5,000人増を大幅に上回り、サプライズとなった。好調な雇用情勢は通常、景気拡大を示す良いニュースではある。しかし、労働需給のひっ迫は賃上げ圧力となり、高止まりしているインフレに火を注ぐ要因となる。このため、市場参加者は、RBAが7月の次回理事会で追加利上げに踏み切る可能性が高まったととらえている。

 オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアのショーン・ランケーク氏はABCに「労働市場は依然として非常にタイト(需給がひっ迫している状況)であるため、法定賃金の引き上げとともに、2023年を通して強い賃金上昇圧力となる。私たちはRBAが利上げを停止する前に、あと2回は政策金利を引き上げると予測している」と述べた。

■ソース
Unemployment rate falls to 3.6% in May(Australian Bureau of Statistics)
Unemployment falls as nearly 76,000 extra jobs created(ABC News)





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