2大政党は消極的、成立の見通しなし
オーストラリアのシングルイシュー政党(1つの政策課題だけを掲げる党)である「リーガライズ・カナビス」(大麻合法化党)は20日、娯楽目的の大麻使用を限定的に認める法案を東部ニューサウスウェールズ(NSW)州、南部ビクトリア(VIC)州、西オーストラリア(WA)州の上院議会に提出する。
同じ法案が同日に3つの州の議会に上程されるのは史上初めてだという。公共放送ABC(電子版)などの現地メデイアが報じている。
法案は、◇18歳以上の成人が個人的に少量の大麻を所持・使用すること、◇1世帯当たり6株までの大麻草を栽培すること、◇少量の大麻を他人に贈り物として譲渡すること、などを合法化する。18歳未満の使用、吸引時の自動車運転、商業的な販売は引き続き禁止する。
首都キャンベラがある首都特別地域(ACT)は2020年、オーストラリア国内で初めて大麻を限定的に合法化しており、同党は3州でも同様の法改正を目指している。
もっとも、3つの州議会では、主導権を持つ2大政党(労働党、保守連合)がいずれも大麻の合法化に消極的であるため、法案が成立する可能性はほとんどなさそうだ。
■ソース
Legalise Cannabis party introduces personal use bills in NSW, Victoria and Western Australia(ABC News)
Legalise Cannabis makes united push for personal marijuana use in three Australian states(The Guardian, Australian Edition)