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シドニー裏社会で「仁義なき戦い」ぼっ発か? 1週間で3つの連続銃撃事件

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西郊カンタベリーで20代男性射殺される

 ニューサウスウェールズ州警察の発表によると、オーストラリア東部シドニーの中心街から西へ直線距離で約10キロ離れたカンタベリーで27日午前2時ごろ、発砲があったとの通報を受けて警官が駆けつけたところ、銃で撃たれた20代と見られる身元不明の男性を発見した。救急隊が緊急手当を行ったが、現場で死亡が確認された。

 警察は捜査が初期段階にあるとして詳細を明らかにしていないが、男性を狙った計画的犯行と断定している。

 公共放送ABC(電子版)によると、警察は違法薬物の密売に絡むトラブルを視野に入れているという。事件直後、西郊キャサラと南西郊外ビーコンズフィールドで燃やされた車が相次いで発見された。銃撃事件との関連は現時点で不明だが、シドニー郊外で相次いでいる犯罪組織同士の一連の抗争事件では、ヒットマンが銃撃後に逃走車両に火を付けるケースがきわめて多い。





1カ月で銃撃5件 過去3年で20人死亡

 州警察によると、現場から直線距離で約6キロ離れたグリーンエイカーでは26日午前10時25分ごろ、男性(31)が銃で撃たれる事件が起きたばかり。警察はこの事件についても、男性を狙った計画的犯行と見ている。

 ABCによると、被害男性は弁護士のマームド・アバス氏で、脚部と胴体に銃弾を受けて重傷を負ったものの、様態は安定しているという。現場から近い西郊ビバリーヒルズでは26日夜、家屋が放火される事件も起きている。同氏が犯罪行為に関わっていたかどうかや、組織との関連は不明だという。

 また、グリーンエイカーでは23日午前2時15分すぎにも、駐車中の乗用車内で男性(25)、もう1台の車内で男性(22)と女性(19)の合計3人が銃で撃たれ、重傷を負う事件が起きている。この際も、現場近くの路上で燃やされた車両1台が見つかっている。

 3つの銃撃事件は、1週間以内に半径約3キロの狭い範囲で発生した。現時点で関連は不明だが、裏社会の抗争がここにきて一気に過熱している可能性も否定できない。

 シドニーでは、わずか1カ月の間に抗争と疑われる事件が少なくとも5つ発生している。6月27日に東郊ボンダイ・ジャンクションで犯罪組織幹部(48)が射殺。7日には市内南西部マリックビルのヘアサロンで20代の男性2人が銃で撃たれて重傷を負った。

 シドニー周辺では2020年8月以降の約3年間、犯罪組織の報復合戦と疑われる銃撃事件で少なくとも20人が死亡している。

■ソース
Investigations after man shot dead – Canterbury(New South Wales Police Force)
Man shot dead in latest ‘targeted’ attack in south-west Sydney(ABC News)





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