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サッカー女子W杯でオーストラリア代表が残したレガシーとは? 総人口の4割以上がテレビ観戦

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シドニー五輪の視聴者数記録、23年ぶりに更新

サム・カーの試合後の会見(CommBank Matildasのツイッターより)

 オーストラリア東部シドニーにあるスタジアム・オーストラリアで16日に行われたサッカー女子ワールドカップ(W杯)準決勝、オーストラリア対イングランド戦をテレビで視聴した人の数は1,115万人と総人口(2,670万人)の42%に達し、史上最高記録を更新した。公共放送ABC(電子版)が伝えている。

 ABCによると、これまでのテレビ視聴者数の最高記録は、2000年シドニー五輪でオーストラリアのキャシー・フリーマンが金メダルを獲得した女子陸上400メートル決勝だった。オーストラリア代表「マティルダズ」が23年ぶりに記録を塗り替えた。

 開催国にもかかわらず開幕前は盛り上がりに欠ける感も拭えなかったW杯だが、マティルダズが勝利を重ねるごとに視聴者数も右肩上がりに伸びた。グループリーグを突破し、7日のラウンド16でデンマークを破り(2-0)、12日の準々決勝の対フランス戦(0-0)で壮絶なPK戦を制して男女を通してW杯初の準決勝に駒を進めると、国民の注目度は最高潮に。

 16日の準決勝では、0-1のビハインドで迎えた後半18分、マティルダズの主砲サム・カーがハーフウェイラインから突撃。相手ゴール右手前20メートルからのスーパーシュートをゴールに突き刺し、スタジアムを埋めた7万5,784人の大観衆と約1,000万人の視聴者を熱狂の渦に巻き込んだ。

 その後、イングランドに2点を許し、地元開催W杯での初栄冠の夢は絶たれたが、カーの鮮烈なゴールとマティルダズの躍進は、23年前のフリーマンや水泳男子イアン・ソープらと同様、遺産として多くのオーストラリア人の記憶の中に刻み込まれそうだ。カーは試合後の会見で次のように語った。

「開幕前、私たちは10年、20年と語り継がれるレガシー(遺産)を残そうと話していた。それを達成することはできたと思う。(19日の3位決定戦に勝利して)銅メダルを獲得できれば最高。フットボールを通して国を団結することできたわ」

 オーストラリアとニュージーランドが共催した今回のW杯は、全試合を「オプタス・スポーツ」が有料でストリーミング配信。民放「セブン・ネットワーク」がオーストラリア代表の全試合を含む15試合を無料の地上波で放映している。

 1カ月間のW杯も残すところあと2試合。セブンは明日19日午後6時開始のサンコープ・スタジアム(ブリスベン)で行われるオーストラリア対スウェーデンの3位決定戦、20日午後8時キックオフのスタジアム・オーストラリアで行われるスペイン対イングランドの決勝をそれぞれ地上波で中継する。

■ソース

Putting the Matildas FIFA World Cup semifinal TV viewership record into perspective(ABC News)





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