保護基金から7,000万円拠出
オーストラリアのタニヤ・プリバーセック連邦環境相は17日、コアラを保護するためのワクチン接種に75万豪ドル(約7,000万円)の予算を拠出すると発表した。同国北東部クイーンンズランド州のクイーンズランド工科大が計画しているクラミジア・ワクチンの接種プログラムを支援する。
同環境相によると、野生のコアラにクラミジアの感染が拡大していて、不妊による繁殖への影響が出ている。同大のプログラムでは、特殊なワクチン接種器具を体内に埋め込むため、一度コアラを捕まえるだけで予防に必要な1回目と2回目の接種が可能になるという。成功すれば、2回目の接種のためにコアラを長期間、施設に留め置く必要がなくなるとしている。
コアラは、クイーンズランド州と東部ニューサウスウェールズ州、キャンベラがある首都特別地域では、絶滅危惧種に指定されている。今回のワクチン接種プログラムへの助成金は、約7,600万豪ドルのコアラ保護基金から拠出する。
プリバーセック環境相は「誰もコアラがいないオーストラリアを想像したくないでしょう。オーストラリア政府は私たちの子どもや孫が野生のコアラを見ることができるよう、支援していきます」と述べた。
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