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珍しいカエルが謎の大量死 南オーストラリア州の池で

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真菌類「カエルツボカビ」に集団感染か

サザン・ベル・フロッグは体長約10センチ。オーストラリア南東部に生息しているが、個体数が減っているため絶滅危惧種に指定するべきだとの声が高まっている(Photo: Wikipedia)

 オーストラリアの公共放送ABC(電子版)によると、南オーストラリア州でこのほど、数百匹の希少なカエルが大量死しているのが見つかった。同州環境・水資源省が原因を調べているが、世界的に両生類の生息数を減らしているカビの一種で真菌類の「カエルツボカビ」に集団感染した疑いがあるという。

 大量死が確認されたのは、「サザン・ベル・フロッグ」(学名Ranoidea raniformis)と「ストライプト・マーシュ・フロッグ」(学名Limnodynastes peronii)の2種。州南東部ナラクアートの保護区にある2つの池で、合計数百匹が絶命していた。州環境・水資源省は9月1日まで池に面したキャンプ場と遊歩道を閉鎖し、死んだ個体のサンプルを採取するなど調査を進めている。

 同省の生態学者、カール・ヒルヤード博士はABCに「死因はカエルツボカビだと見ていますが、他の原因も含めて調査しています」と述べた。カエルツボカビは、世界のカエルの3割以上を死滅させたとされる。「遊走子」と呼ばれる胞子をカエルの皮膚から体内に侵入させ、心臓発作を引き起こすという。

 大量死は7月中旬以降に起きているが、幸い全滅に至る心配はなさそうだ。同博士は「死亡した個体の数は毎週、減少傾向にあります。一定の数の個体群が生き残っているのは良い兆候です」と語った。

■ソース
Hundreds of frogs die at Bool Lagoon near Naracoorte in suspected chytrid fungus outbreak(ABC News)

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