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オーストラリア製「紙飛行機」の実力とは? ウクライナ「ドローン戦争」でロシア軍に損害

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月100機輸出 ダンボール製で安価、レーダー探知されにくく

 オーストラリアの軍需企業が開発、生産する安価で軽量な「ドローン紙飛行機」がウクライナ軍に配備され、対ロシア戦で戦果を上げている。非営利メディア「カンバセーション」が1日、報じている。

 これによると、機体を生産しているのは、遠隔操作のドローン兵器などを手がける「サイパック」(本社メルボルン)。本体や主翼、尾翼などがすべてダンボールでできているため、敵のレーダーに探知されにくい。1機当たりの価格はわずか3,500米ドル(約5,300豪ドル)と兵器としては非常に安い。

 表面はワックスでコーティングされていて雨天にも強い。軽量であることと、一般的な回転翼型のドローンと違って固定翼機であることから、最長120キロと長い航続距離を誇る。最大5キロの荷物や武器も搭載できる。

 翼幅2メートルとラジコン飛行機より大きめだが、部品は家具店イケアの商品のように縦76センチ、横51センチのフラットパック(平箱包装)に詰め込まれた状態で輸出される。現地でプラモデルのように組み立てられ、手で空中に放り投げるようにして離陸させることができる。

 ダンボール機の提供は、オーストラリア政府が昨年7月にウクライナと締結した総額3,000万豪ドルの軍事支援の一環。今年3月以降、1カ月当たり100機ずつウクライナに輸出されている。

 偵察任務や荷物の搬送だけではなく、爆撃にも使用されている。安価で大量投入できるため、敵防空網を麻痺させる「飽和攻撃」や生還を想定しない特攻が可能で、敵を錯乱させるための「おとり」としても使える。

 ウクライナ軍の発表によると、同機は8月27日にロシア西部クルスク州の空港に対する爆撃作戦に参加した。この攻撃では、ロシア軍の戦闘機「ミグ29」1機、同「スホーイ30」4機、地対空ミサイル発射機2機、ミサイル防衛システム1機などが破壊されたという。

■ソース
Ukraine war: Australian-made cardboard drones used to attack Russian airfield show how innovation is key to modern warfare(Conversation)

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