シドニーでは戸建て住宅が著しく回復
不動産情報会社コアロジックによると、8月31日時点のオーストラリアの住宅価格指数は前月末と比べて0.8%上昇した。同指数は、前月比でプラスに転じた3月以降、6カ月連続で上昇している。
上昇のペースは7月末の0.7%から小幅に加速した。人口の約半数を占める3大都市圏では、シドニーは1.1%、メルボルンは0.5%、ブリスベンは1.5%、それぞれ前月比で上昇した。
オーストラリアの住宅価格はコロナ経済対策の実質ゼロ金利政策による「金あまり現象」を背景に、2020年から23年初めにかけて急上昇した。その後、中央銀行の豪準備銀(RBA)が22年5月に利上げを開始すると、住宅市況は急落した。しかし、同指数は全国平均で23年2月に底打ちした後、上昇に転じた。2月の底値から8月までの上昇率は4.9%に達している。
コアロジックのティム・ローレス調査部長は声明で「ほとんどの都市圏では戸建ての上昇率が集合住宅を上回っている。特にシドニーでは、今回の回復局面で戸建て価格の上昇が突出している。これは、シドニーの戸建て価格が前回の調整局面で15%急落したことの反動だろう」と指摘した。
■ソース