「利益を賃金に還元せよ」と労組書記長
オーストラリアのファストフード店やスーパーで、鶏肉が一時的に姿を消すかもしれない。今週末に鶏料理を計画している人は、今のうちに買いだめしておいた方がいいかもしれない。
20日付の地元メディアによると、鶏肉の供給不足が心配されているのは、鶏肉生産大手インガムズ・グループ(本社シドニー・ノース・ライド)の従業員がストを計画しているためだ。組合側は今後3年間連続で1年当たり6%、合計18%の賃上げを求めており、会社側がこれを受け入れない限り、従業員約1,000人が22日、南オーストラリア州と西オーストラリア州で24時間ストを決行するとしている。
インガムズの従業員が所属する労組「ユナイテッド・ワーカーズ・ユニオン」(UWU)によると、ストが決行されれば、同社の事業だけではなく養鶏場から小売までのサプライチェーン全体が影響を受けるという。UWUのティム・ケネディー全国書記長は地元紙に「私たちが合意にたどり着けず、労使紛争が長引いた場合、(鶏肉の)の供給は大打撃を受けるだろう」と警告した。
インガムズは、KFCやマクドナルド、サブウェイなどのファストフード・チェーンや、ウールワースやコールズ、アルディといったスーパーマーケットに鶏肉を卸している。鶏肉供給業者としては国内最大で、オーストラリア証券取引所(ASX)に上場している。
2023年度通年の売上高は前年度比12.2%増の30億4,000万豪ドル、純利益は72%増の6,040万豪ドルだった。ケネディー書記長は莫大な利益を賃金に還元するべきだと主張している。
■ソース
Australia faces chicken shortage as Inghams workers plan strike action over pay dispute(news.com.au)