100%電動化目指すブランドのイメージ・リーダーに
トヨタ自動車の高級車ブランド、レクサスは21日、バッテリー電気自動車(BEV)の試作車「レクサス・エレクトリファイド・スポーツ」を11月にオーストラリアで初めて公開すると発表した。
南部メルボルンのフレミントン競馬場で11月7日に開かれる国内最大の重賞レース、メルボルン・カップに合わせて、同月4日〜11日に同競馬場内の観戦施設「レクサス・ランドマーク・パビリオン」で展示する。レクサスは同レースの冠スポンサーを務めている。
2021年に日本で発表されたエレクトリファイド・スポーツ。外観は、ロングノーズ(車体前部が長いこと)、左右前輪上部の盛り上がり、低く地面に這う姿が、1960年代の名車「トヨタ2000GT」を思わせる。こうした古典的スポーツ・カーのスタイルに、最新のステルス戦闘機のような近未来感をかけ合わせたデザインが特徴的だ。
内部のメカニズムは、二次電池に蓄えた電力のみでモーターを駆動するBEVを採用し、走行時に温室効果ガスを発生しない。米レクサスによると、時速0〜60マイル(約96.6キロ)2秒台前半の驚異的な加速力を目指す。最大航続距離も430マイル(約692キロ)を確保するという。
トヨタは2035年までにレクサスの全車をBEV化する目標を掲げている。エレクトリファイド・スポーツは現時点ではコンセプト・モデルだが、2010年から全世界500台限定で販売したスーパーカー「レクサスLFA」の実質的な後継と見られている。将来的にはレクサス・ブランドの完全電動化を象徴するフラッグシップ・モデルとして、市販される可能性もありそうだ。
■ソース
LEXUS ELECTRIFIED SPORT BOUND FOR AUSTRALIA, Press Release(Lexus Australia)