感染症が5位以内に入るのは52年ぶり
オーストラリア統計局(ABS)は27日、2022年(暦年)の死亡統計を発表した。これによると、同年に国内で亡くなった人の数は19万939人と21年と比べて1万9,470人増えた。人口1,000人当たりの死亡者数は5.5人と21年の5.1人から0.4人伸びた。
死因の1位は「虚血性心疾患」(心筋梗塞や狭心症など)で1万8,643人が亡くなり、21年から1,224人増加した。2位は「アルツハイマー病を含む認知症」で1万7,106人が死亡(1,149人増)した。
1位、2位は例年と変わらなかったが、3位には「新型コロナウイルス」が入り、21年の35位から急浮上した。9,859人がコロナで命を落とし、21年の1,122人から8.8倍と急増した。ABSによると、感染症が死因の上位5位以内に入るのは、インフルエンザが大流行した1970年以来52年ぶりだという。
4位は「脳血管疾患」(脳梗塞、脳卒中など)で9,829人(前年3位=8人減)。5位は「器官、気管支、肺のガン」で9,048人(前年4位=371人増)だった。6〜10位は、「慢性呼吸器疾患」(8,580人)、「糖尿病」(6,050人)、「腸のガン」(5,410人)、「リンパ、造血器等のガン」(5,168人)、「泌尿器系疾患」(4,571人)の順に多かった。
身体の病気以外の死因では、転落死(4,080人)、自殺(3,249人)が多い。アルコールが原因の死者は1,742人、薬物の過剰接取などによる死者は1,693人、交通事故で亡くなった人は1,267人、殺害された人は228人だった。
■ソース
Causes of Death, Australia(Australian Bureau of Statistics)