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【速報】先住民「ボイス」改憲案に「NO」 オーストラリア国民投票

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3州で反対票が賛成票を上回ることが確実に―公共放送ABC

 オーストラリア先住民の地位を明記し、先住民の声を議会に反映させる機関「ボイス」の新設を憲法に盛り込む改憲案をめぐる国民投票が14日、全豪各地の投票所で実施された。公共放送ABC(電子版)は同日午後7時20分ごろ、否決が確実になったと報じた。

 ABCの集計によると、この時点で南部タスマニア州、東部ニューサウスウェールズ州、南オーストラリア州の3州で、反対票が賛成票を上回ることが確実となった。憲法の規定では、改憲案が可決されるには、①全国で賛成票が過半数を超えること、②6州のうち4州で賛成票が過半数超えること、の2つの条件を満たす必要がある。3州で反対票の過半数超えが確実となったため②の可能性が消え、他州の開票結果を待たずに否決が確実となった。

 また、ABCは午後8時すぎ、全国でも反対票が賛成票を上回ることが確実になったと伝えた。49.2%の開票が終わった午後9時の時点で、全国の得票率は「賛成」が42.0%、「反対」が58.0%となっている。

 改憲案は、8章128条からなるオーストラリア憲法の末尾に第9章129条「アボリジニおよびトレス海峡島しょ民の認識」を追加するという内容。国民投票では、①先住民が「最初のオーストラリア人」(ファースト・オーストラリアン)であることを明記すること、②先住民問題に関する意見を議会に反映させる機関「ボイス」(先住民の声)を新設することについて、賛成か反対かが問われた。

 改憲案をめぐる国民投票が行われたのは、共和制移行の是非が問われた1999年(結果は否決)以来24年ぶり。1901年のオーストラリア連邦発足以降、改憲の国民投票は今回を含めて45回行われているが、改憲案が可決されたのは8回のみ。

 改憲は、2022年5月に就任した労働党のアンソニー・アルバニージー首相が政策の目玉に掲げた。首相が国民投票の実施を表明した22年の世論調査では、賛成が反対を上回っていた。しかし、直前の調査では、投票日が近づくにつれて反対が賛成を逆転する傾向が強まった。否決は想定内で、サプライズはなかった。

■ソース
Voice referendum live updates: Voice to Parliament referendum defeated as three states vote No(ABC News)

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