平均時速88キロで3,000キロ走破
太陽光のみを動力源とする自動車でタイムを競うソーラーカーのレース「ブリジストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ2023」が22日〜29日、ダーウィンからアデレードまでオーストラリア大陸を縦断する3,022キロのコースで行われた。
世界各国から31チームが参戦したメインレースの「チャレンジャー・クラス」では、ベルギーのルーベン・カトリック大学のチーム「イノプタス」が前回2019年大会に続いて2年連続2回目の優勝を果たした。イノプタスの車両「インフィニット」は大会5日目の26日午前10時44分41秒、アデレード市内のゴール地点に到達。合計タイムは34時間4分と前回から48分41秒縮めた。平均時速は88.2キロだった。
日本勢では、09年と11年に2連覇の経験がある強豪・東海大学が5位でフィニッシュ。工学院大学は8位、呉港高校は14位、和歌山大学は19位だった。
将来の市販化を視野に入れたより実用的な車両で競う「クルーザー・クラス」では、1回の充電で走るソーラー・カーの最高速度世界記録を22年に樹立したオーストラリアのニューサウスウェールズ大学(UNSW)の「サンスウィフト7」が優勝した。
オーストラリア大陸中央部の過酷な天候の下でソーラー・カーの技術革新を促すワールド・ソーラー・チャレンジは、1987年に初開催。03年以降、2年一度のペースで開かれている。13年大会以来、日本の大手タイヤ・メーカーであるブリジストンが冠スポンサーを務め、ソーラー・カーのレースとしては世界最高峰とされる。21年大会はコロナ禍のため中止となり、4年ぶりの開催となった。
■ソース
BELGIANS INFINITE & THEIR FUTURISTIC FIN FLY HOME TO ADELAIDE(Bridgestone World Solar Challenge)