原因は「技術的なネットワークの不具合」とCEO
オーストラリアの通信キャリア大手、オプタスの固定・モバイル回線で8日午前4時ごろから、大規模な通信障害が発生した。オーストラリアの総人口の約4割を占める約1,000万人の契約者に影響が出たと見られる。緊急通報の000番(日本の110番に相当)もできなくなったほか、オプタス利用者だけではなく、同社の回線を利用している商店でも電子決済が不可能になるなど、社会全体に大混乱が広がった。
公共放送ABC(電子版)によると、障害発生から約9時間後の同日午後1時ごろから徐々に回線がつながり始めた。オプタスは午後5時49分、X(旧ツイッター)の公式アカウントに、完全に復旧したと投稿した。
これに先立って、同社のケリー・ベイヤー・ロズマリン最高経営責任者(CEO)はABCのニュース番組で謝罪した。原因については「技術的なネットワークの不具合」と指摘したが、サイバー攻撃による被害かどうかは現時点では分かっていない。
オーストラリアでは6月にも、4大銀行の1つ、コモンウェルス銀行の電子決済システムで大規模な障害があったばかり。この際も、利用者は長時間にわたって決済や出入金ができなくなった。
8日のオプタスの大規模通信障害は、またしてもキャッシュレス社会の盲点が突かれた格好だ。オーストラリアではスマホ決済が普及し、現金を持ち歩かない人も増えている。いざという時のために、一定の札束を財布に入れておくのに越したことはない。
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