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労働市場が軟化している兆しなのか? 10月のオーストラリア失業率、0.1ポイント上昇

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新規就業者数が市場予想を上回るも、労働時間の伸びは鈍化

オーストラリアの失業率の推移(出典:オーストラリア統計局)

 オーストラリア統計局(ABS)が16日発表した10月の雇用統計によると、就業者数(季節調整値)は5万5,000人増と市場予想の約2万人増(ロイター通信)を大幅に上回った。9月の7,800人増から加速した。失業者数は2万7,900人増(9月は2万2,100人減)だった。失業率は3.7%と前月比で0.1ポイント上昇した。

 総人口に占める就業者数の割合は64.5%と0.1ポイント上昇。労働参加率は67.0%と0.2ポイント上昇した。

 労働時間の前月比伸び率は0.5%と就業者数の伸び率(0.4%)とほぼ同じだった。しかし、前年同月比では1.7%と年央の5%前後から減速していて、前年同月比の就業者数の伸び率(3.0%)との差が開いている。





 このため、ABSの雇用統計部門の責任者を務めるビヨン・ジャービス氏は「労働時間が力強く伸びてきた後でスローダウンしていることは、労働市場が軟化し始めていることを示しているかもしれない」と指摘した。

 公共放送ABC(電子版)によると、オーストラリアの新興銀行「ジュウドー・バンク」の経済アドバイザーを務めるウォーレン・ホーガン氏は「労働需要が軟化しているいくつかの証拠はある。しかし、インフレ圧力を緩和するほど十分だろうか?(物価を考慮した)実質金利は依然としてマイナスであり、(中央銀行の)豪準備銀(RBA)がインフレ率を3%以下に抑えるためには、国内需要を抑制するためにもっとすべきことがあると考えてもおかしくない」と述べ、もう一段の利上げもあり得るとの見通しを示した。

 RBAは7日、5会合ぶりに追加利上げを行い、政策金利を4.35%と11年ぶりの高水準まで引き上げている。

■ソース

Unemployment rate back up to 3.7% in October(Australian Bureau of Statistics)

Labour Force, Australia(Australian Bureau of Statistics)

Australia’s unemployment rate ticks back up to 3.7 per cent in October(ABC News)





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