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もう利上げは懲り懲りだよ! オーストラリアの個人消費弱く、景気スローダウン濃厚

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7-9月期オーストラリアGDP、前期比0.2%増

オーストラリア国内総生産(GDP)の実数(折れ線グラフ)と前期比成長率(棒グラフ)の推移(出典:オーストラリア統計局)

 オーストラリア統計局(ABS)が6日発表した統計によると、2023年7-9月期の実質国内総生産(GDP)の成長率は前期比0.2%増(季節調整済み)と3期連続で前期を下回り、22年7-9月期(0.2%増)以来1年ぶりの低水準となった。前年同期比では2.1%増と前期と変わらなかった。

 ABSのGDP統計部門の責任者を務めるキャサリン・キーナン氏は声明で「四半期GDPは8期連続で、前期比で成長したが、23年に入って減速している」と指摘した。政府支出と企業の設備投資の伸びが成長をけん引した一方、商品価格の下落を背景に資源部門の在庫が増えるとともに利益が減少した。

 GDP寄与度が高い家計支出(個人消費)は低調だった。前期比の伸び率は0.0%と変わらず、前年同期比では0.4%増とコロナ感染拡大の渦中にあった21年1-3月期以来の低水準となった。ABSは「依然として住宅ローン金利の引き上げと生活コスト高騰が家計に影響を与えていることが、需要の鈍化につながった」と分析した。





 また、家計の財政事情を反映する世帯貯蓄率は1.1%と8期連続で低下し、世界金融危機前の07年10〜12月期以来最低を記録した。住宅ローン返済額の増加や高いインフレに加え、新年度に入って低・中所得者向け税控除がなくなったことで、貯金を取り崩す傾向が強まったという。

 市場予想(ロイター通信)は前期比0.4%増だった。ウェストパック銀のアンドリュー・ハンラン上級エコノミストはロイター通信に対し「7-9月期のオーストラリア経済は壁にぶち当たった。高いインフレや激しい利上げに加え、税負担の増加による強い逆風が、家計の非必需品消費の急激な落ち込みを引き起こしている」とコメントした。

 GDP成長率が予想を下回ったことで、中央銀行の豪準備銀(RBA)が新年に追加利上げが行う必要性はなくなったとの見方が、市場関係者の間では強まっている。同通信によると、「大方の予想よりも早く、来年第2四半期(4〜6月)に最初の利下げがある」(キャピタル・エコノミストのマーセル・シーリアント上級エコノミスト)との観測も浮上している。

■ソース

Australian economy grew 0.2 per cent in the September Quarter, Media Release(Australian Bureau of Statistics)

Australian National Accounts: National Income, Expenditure and Product(Australian Bureau of Statistics)

Australia’s economy slows to a crawl, consumer spending surprisingly weak(Reuters)





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