政府は外国人受け入れ見直し ビザ取得厳しく!?
オーストラリア統計局(ABS)は15日、移民に関する統計を発表した。これによると、2022-23年度(22年7月〜23年6月)に海外からオーストラリアに移住した人(一時滞在者や留学生を含む)は73万7,170人と前年度と比べて72.7%増えた。50万〜60万人で推移していたコロナ禍前の水準を大幅に上回り、過去最高を記録した。オーストラリアから海外に移住した人の数は21万9,080人と1.8%減少した。
人口動態に影響を与える「移民純増数」(海外から移住した人の数から海外へ移住した人を引いた値)は51万8,090人と1年前と比較して1.54倍に増え、過去最高を記録した。
海外からの移住者のうち、ビザの種類別では留学生が28万2,570人と最も多く、そのほかの一時滞在ビザ保持者が27万970人、永住ビザ保持者が7万9,670人、市民権保持者が5万9,400人、ニュージーランド市民権保持者が4万1,320人となっている。
オーストラリアでは2022年以降、コロナ禍の都市・国境封鎖の反動で海外からの移住者が急増している。このため、大都市圏では住まいの需要に対して供給が不足し、家賃が高騰するなどの弊害が出ている。
連邦政府は11日、移民制度改革を推進すると発表した。技能労働者不足を補うとともに輸出を拡大し、労働生産性を向上させる観点から移民政策を見直す。来年度から移民の受け入れ数が減ると見られており、ビザの取得要件が現在より厳しくなる可能性がある。
■ソース
Fixing Australia’s broken Migration System(The Hon Clare O’Neil MP, Minister for Home Affairs)