2023年新車販売台数、全体で6年ぶり史上最高更新 連邦自動車工業会
オーストラリア連邦自動車工業会が4日発表した統計によると、2023年の新車販売台数は121万6,780台と前年比で12.5%増えた。車載半導体不足などによる前年の供給制約の反動で大幅に伸び、17年に記録した118万9,116台の史上最高記録を6年ぶりに更新した。
車体のタイプ別では、近年人気が高まっているスポーツ用多目的車(SUV)が67万9,462台と全体の55.8%を占めた。オーストラリアで「ユート」(Ute)と呼ばれるピックアップ・トラックなどの小型商用車は27万4,185台(22.5%)、乗用車は21万1,361台(17.4%)、大型商用車は5万1,772台(4.3%)だった。SUVと小型商用車の合計で78.3%と8割近くに達し、従来の車の形をしたセダンやハッチバックは2割以下まで弱体化した。
メーカー別では、トヨタ自動車が21万5,240台、マツダが10万8台と日本勢が前年に続いて1位、2位を維持した。豪トヨタによると、トヨタはオーストラリアで、21年連続で販売台数1位を記録している。3位米フォード(8万7,800台)、4位韓国起亜(7万6,120台)、5位韓国現代自動車(7万5,183台)がこれに続いている。
車名別では、ピックアップ・トラックの「フォード・レンジャー」が6万3,356台と1位に。長年トップだった同「トヨタ・ハイラックス」は6万1,111台と僅差で2位に転落した。3位以下は、いすゞの同「D-Max」(3万1,202台)、トヨタのSUV「RAV4」(2万9,627台)、中国MGのSUV「ZS」(2万9,258台)などとなっている。
燃料別では、バッテリー電動車(BEV)が8万7,217台と全体の7.2%までシェアを伸ばした。このうち米テスラが4万6,116台と全メーカー別で8位につけ、BEV全体で5割以上のシェアを獲得した。テスラの販売台数のうちSUVの「モデルY」が2万8,769台と62%を占めた。
生産国別では、日本(34万5,071台)、日本メーカーの現地生産が多いタイ(26万4,253台)の2カ国が引き続き1位、2位を占め、伝統的にオーストラリア市場で強い日本勢の優位は続いているが、BEVで先行する3位中国(19万3,433台)が急激に追い上げている。4位は韓国(16万1,614台)、5位はドイツ(5万6,850台)となっている。
■ソース
Australia breaks all-time new vehicle sales in 2023(Federal Chamber of Automotive Industries)
TOYOTA POSTS SECOND-HALF RECORD SALES(Toyota Australia Newsroom)