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電動キックボードって本当に安全なの? シドニーの公道で初の社会実験始まる

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南郊コガラで1年間、60台貸し出して検証

 公共放送ABC(電子版)によると、オーストラリア東部シドニーの郊外で11日、イースクーター(e-scooter=電動キックボード)の安全性や地域への影響を検証する社会実験が始まった。実験の期間は1年間。対象は南郊のコガラ駅南側からセント・ジョージ病院にかけての狭い地区に限定する。

 電動バイクやイースクーターのシェアリングサービスを手がけるシンガポール発祥のスタートアップ企業「ビーム・モビリティー」が60台を一般に貸し出す。ヘルメットを着用して時速50キロ以下で車道を走行することを義務付け、歩道走行は認めない。従来通り、市民が自分で所有する車両を公道で運転することは違法で、交通違反の対象となる。

 同様の実験は南部ビクトリア州や北東部クイーンズランド州などで既に行われている。シドニーがあるニューサウスウェールズ州では、2022年にシドニー西方の公園内で実施された例があるが、シドニー都市圏の公道では今回が初めて。同州内ではこの日、コガラを含む合計6カ所で実験がスタートしている。

規制緩和の是非を検討

 イースクーターは、日本ではバイクのスクーターと混同されるため「電動キックボード」と呼ばれる。小回りが効き、走行時に温室効果ガスを排出しない都市部の新たな移動手段として世界的に普及しつつある。しかし、死亡事故が多発するなど安全確保が課題となっている。交通行政を所管するニューサウスウェールズ州政府は、今回の社会実験の結果を踏まえ、規制緩和の是非を検討する。

 コガラがあるジョージズ・リバー市のサム・エルマー市長はABCラジオに「異なる移動手段を市民に提供できた。ミルクやハンバーガーを買いに行くためだけに、わざわざ車で出かけるのにはもう疲れた」と述べた上で、「安全性を疑問視する意見は誇張されている」と主張した。

 また、専門家によると、イースクーターをめぐるニューサウスウェールズ州の取り組みは遅れているという。クイーンズランド州のグリフィス大学のマディソン・ブランド研究員によると、今回の実験は範囲、台数ともに規模が限定的であるため、否定的な結果となる可能性が高いという。

■ソース

Sydney’s first metropolitan e-scooter trial commences in Kogarah’s town centre(ABC News)





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