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“ハレ”と“ケ”を大切に

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中から外から美肌・美髪つくり ツヤツヤのモテ髪を手に入れよう!

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第74回 “ハレ”と“ケ”を大切に

髪はファッションのためだけではない?

「髪は頭皮を守るためにある」と考えたことはありますか。

日常の頭皮ダメージに対し、大切なプロテクト効果を担っているのが髪です。髪は、太陽からの直射日光を防ぎ、ぶつけた時のクッションになります。頭は頭頂部(髪が薄くなるところ)が硬いので髪がなくても大丈夫かもしれませんが、柔らかい後頭部はしっかり守らなければならないから薄くはなりませんよね。

髪をずっと切らなければロング・ヘアになります。長い髪にもいろいろな意味があり、レゲエ文化で知られるドレッド・ヘアのラスタマンは「髪も体の一部であり、自然のままに伸ばすべき」という信仰から、頭髪に「非天然」なハサミやブラシを使用しないそうです。

愛する人の無事を祈って、その髪をお守りとして肌身離さず大事にする文化がある程、髪にはその人の命、魂そのものが宿ると考えられていたのですね。

アメリカン・インディアンも、アンテナのように感覚を鋭くしていろいろなことを察知するために長髪にしていたようです。

逆に僧侶のように、あえてアンテナとしての髪の毛を切り落とす人たちもいます。これは、死者の怨念や悪霊に取り憑かれにくくしたり、雑念を捨てるという意味でもあるようです。

たかが髪、されど髪

少し話は異なりますが、猫はひげを切ったらネズミを捕まえられなくなると言われています。最近の犬はカットの時にひげも一緒に切ってしまったりしますが、ペットとしての犬はもはや、ひげの役割である「日常のアンテナ」を必要としない生活をしてるということですね。

昔から日本では、儀礼や祭、年中行事などの非日常を「ハレ(晴れ、霽れ)」の日、普段通りの日常を「ケ」の日として生活を区別していました。

雑誌の紙面やショーの中だけで作っていた非日常の“ハレの髪型”も、今や日常に飛び出して来て、SNSでは毎日のように“ハレ”が発信されている。もしかしたら、生活をいつも“ハレ”ではなく、“ケ”を大切にして、髪や体が持っている本来の力を知り、更に磨きを掛け、アンテナを張って生きていくことの方が今の時代は大事なのかもしれません。


美容師 ユキヒロ
Yuki Hair Spa Annerley Salon
東京都出身。代官山、恵比寿で美容室展開後、2008年パースでオーストラリア第1号店をオープン。10年にブリスベン、13年にはゴールドコースト店オープン。ただいまオージー美容師育成中。
Web: yukihairspa.com.au
髪についての悩みや疑問など下記アドレスまでご応募ください。
Email: nichigopress@gmail.com 件名:髪の質問

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