マーヴォ・アロマ・スクールのミニ・アロマ・レッスン
第69回
イラン・イランについて
マレー語で「花の中の花」を意味するイラン・イランは、濃厚な甘い香りが特徴で好き嫌いがはっきりと分かれます。
イラン・イランは、蒸留時間が長いため、4つのグレードに分けられている物もあります。アロマ・セラピー用として薬理効果を期待する目的で使用する場合は、最初に抽出される「エクストラ(Extra)」を選んでください。
また、他の精油とブレンドすると好みの香りになることが多いのも特徴です。イラン・イランの香りが苦手な人は、オレンジ、ジャスミン、ラベンダー、ゼラニウムなどとよく合うので、ブレンドして試すのも良いでしょう。
神経系へのリラクゼーション効果があるため、緊張、不安時などに有効です。また、集中的に香ることにより、気持ちを高揚させる「エンドルフィン」が分泌することが確認されていますので、精神的なトラブル全般に使うこともできます。
体への効果として有効なのは婦人科系疾患全般で特に月経前症候群(PMS)、月経痛、更年期のトラブルへの緩和効果があります。キャリア・オイルなどに希釈して下腹部へのマッサージ・オイルなどとしてお使いください。フット・バスなどで使用するのもお薦めです。
イラン・イランは幅広い作用がありますが、特に皮脂の分泌を整える働きがあるため、スキン・ケアに効果的だと言われています。特にヘア・ケアで使用されることが多く、シャンプーやスカルプ・オイルとして毛穴の洗浄やトリートメントなどに有効です。最近では育毛効果も期待されています。
フェイシャル・オイルやシャンプー、コンディショナーで使用することにより、その香りが神経系へも作用していくので、肌、神経と分けることなく、統合的にバランスの不調を改善する精油として使うことができます。香りが強く、その香りが長く残るため、イラン・イランの強い香りが好みでない場合は少量の使用から試してみましょう。
それでは、すてきなアロマ・タイムを!
相澤正弘
IFA、IAAMA、ATMS、DIP AROMA、WOAA DIRECTOR、AYURVEDA AROMATEHRAPY CERT Ⅳ、REMEDIAL MASSAGE CERT Ⅳ保持。マーヴォ・アロマ・スクールを運営する傍ら、アロマセラピーを広めるべく日々活動中。