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「海の幸」豪州の食と安全

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第2回 オーストラリアの海の幸、その魅力に迫る

スペシャルシリーズ 豪州の食とその安全

        

 私たちにとって食べ物は生きていくために必ずなくてはならぬものだが、その食を取り巻く環境は住んでいる場所によって大きく左右される。ましてや国が変われば誰もが否が応でも食材や食文化の違いという問題に直面するだろう。本紙では数カ月間にわたり、さまざまな食材をテーマに「オーストラリアの『食』とその安全」に深く切り込んでいく。

取材・文・写真:馬場一哉(編集部)

シリーズ「豪州の食とその安全」バックナンバー

第1回「牛肉」 ■第2回「海の幸」 ■第3回「米」 ■第4回「野菜・果物」

 オーストラリアを代表する食材として前回「牛肉」をフィーチャーしたが、日本人にとってより馴染み深く、興味深いのは魚介類ではなかろうか。「食」シリーズ第2回目となる今回は「海の幸」をクローズアップ。オーストラリアの魚介の特徴、流通の際の安全管理など、多角的な視点からその魅力やポテンシャルに迫る。

高まる魚食の文化

カキの殻むきを見ているのも楽しい

 オーストラリアのシーフードの大元締めといえば、南半球最大の魚市場として知られ、多くの観光客でにぎわう「シドニー・フィッシュ・マーケット」だろう。だが、初めてフィッシュ・マーケットを訪れた日本人の中には少々拍子抜けしたという感想を持つ人も少なくないのではなかろうか。築地をはじめ、日本の魚市場の規模感に慣れている日本人にとって、その規模はどうしても小さく映ってしまいがちだ。肉食の文化が強いオーストラリアにおいて、魚食の文化はやはり後塵を拝するというのが実情であり、スーパーマーケットのシーフード・コーナーに足を運んでも、日本のスーパーのように多種多様な魚が、置かれているということはまずない。

 町中に寿司のテイク・アウェイの店や、回転寿司が続々オープンするなど寿司ブームが巻き起こっていることは素直に嬉しいものの、日本で食べるようなノーマルな寿司や刺し身は身近ではないというのが在住日本人の共通認識ではなかろうか。

 この状況に対し、長年シドニーの日本食レストランをはじめ、魚にこだわる店に魚を卸し続け、真の魚文化の発展に尽力し続けているピアモント・シーフードの石井誠人氏はこう語る。

「町中に多いテイク・アウェイの店などはビジネスとしてはうまい。ただ、やはり本当に美味しい鮮度の高い魚となるとそういう店ではまず食べられないです」

 実際、スーパーなどの店頭には生色用の魚はほぼどこにもない。大きめのマーケットにマグロ、サーモン、加えてヒラマサがある程度だ。

 「シドニーにもたくさんの種類の魚が入ってきますが、これまで需要がなかったためあまり表に出ませんでした。ですが、実はその状況もここ数年でたいぶ変わってきました。フュージョン系の店がきっかけとなり、日本食が注目を集め始め、ローカルのレストランが日本の食材に手を出し始めたからです。ローカルのシェフがこれまで触れてこなかったサバやカツオなどもテーブルに並ぶようになってきているのです」

 その背景には、漁師の技術の向上も背景にあるという。20年以上シドニーの地で和食文化の醸成に尽力をしてきた名店「東」オーナーの東公孝さんは言う。

 「僕が来豪し、店をオープンした20年以上前に比べ状況は大きく変わっています。そこにはやはり携わる人々の技術の向上が大きい。例えば、漁獲後の血抜き、その後の保存など、漁師が処理をしっかりと行うようになったため、市場に流れる魚も鮮度が上がっています。もちろんまだ日本ほど徹底されてはいないので、見た目は状態が良くとも、おろしてみたら使えないということもありましたが」

 一般消費者である私たちにとって、魚の美味しさは育った環境に起因した魚自体のポテンシャルが重要に思えるが、鮮度が何より重要な魚においては市場に並ぶまでの各プロセスで鮮度を保つためのさまざまな処理が適切になされていることが重要なのだ。東氏は続けて言う。

 「その背景には日本食ブームもあるのですが、より大きな動きで言うとタスマニアから日本への食材の輸出増大などオーストラリアから日本のマーケットに向けた動きが出始め、それに伴い食材の処理や加工の仕方が指導されてきたということがあります。和牛と一緒で日本向けの需要があって、そこから動き始めたというわけです」

オーストラリアの海産物のポテンシャル

フィッシュ・マーケットに並べられたタスマニア産のウニ
刺し身コーナーに置かれているのはだいたい3種類程度
昨年、ベスト店としてアウォードを受賞した「クラディオス」
魚は硬く沿っているほど鮮度が高いという

 魚食文化の大きな高まりを見せているオーストラリアだが、漁場としての魅力はどれほどのものなのだろうか。10年以上にわたりオーストラリアの魚市場に携わり、現在は国内最大級の加工・卸業者、デ・コスティで日本食マーケットへの卸を担当する桜井光春氏は語る。

 「日本の場合は多くの海流があり、これが上りがつおや戻りがつおなどいわゆるシーズンものを作ります。また、海流がぶつかる部分は波が荒くなるため、プランクトン__や酸素が発生しやすく、脂がのりやすい。それに比べ、オーストラリアの主な漁場の周辺海流は2つ、両者はぶつかり合わないため、いわゆるシーズンものはほぼありません。ですが、逆に考えれば回遊魚以外はいつでも取れるというメリットとも考えられます。例えば、あじのシーズンはもうすぐ終わりですが、シーズンが終わっても必ず市場には出てきます」

 海流の複雑な絡み合いがないことから、日本近海に比べるとポテンシャルは落ちるということになるが、一方で、長年にわたり、世界中の漁場を渡り歩き、近々ウニやあわびの加工工場をシドニーで新設予定の新井宏信氏(ファースト・クラスト・トレーディング)はオーストラリアの魅力についてこう述べる。

 「僕はボストンから南米チリ、中東に至るまで世界の海に行ってきましたが、その中で唯一、ここは最も自然の状況が守られている海域だと思います。僕がシドニーにとどまろうとしているのは、単純にそこに魅力を感じているからです。オーストラリアの水産業界はまだ未熟で、従事してる人も、流通も、生鮮業のプロとして熟成されていない一方で、近年国内の水産物需要は増してきています。オーストラリアのウニは非常に美味しいのですが、何せウニの生息漁獲に適した海床、通称ウニ床も整備されていないため、高品質のものがまだらにばらけています。また、ウニの違いが分かる市場がないため、ニーズにも恵まれず、加工についても人件費高騰で産業の育成の障害になっているというのが実情です。ですが、近年、シドニー・フィッシュ・マーケットも手狭になり、今後同地域の再開発計画もあります。それを見るに、築地市場同様、多種多様な水産物の取引が広く行われるようになる日も近いと僕は考えています」

 新井氏とともにビジネスを行っているアツス・ダイバーズ所属の漁師のライアン・モリス氏も南オーストラリアからタスマニアにかけての海域を「僕は1年間に8トンのあわびを取っているので分かるが非常に可能性のあるいいエリアだ」と実感を込めて語ってくれた。

日本では食べられない天然の近海生マグロ

 オーストラリアならではの美味しい海産物として多くの関係者が名前を挙げるのがオイスターやオーシャン・トラウト、バラマンディだ。オーシャン・トラウトに関しては20年ほど前までは味もそれほどよくなかったというが、ニーズが高まるにつれ、養殖技術が大幅に上がったという。「オーシャン・トラウトは目に見えて美味しくなってきた」(東氏)「オーシャントラウトは世界でも類を見ない美味しさですね」(石井氏)と長年こちらの海産物を見てきた2人も太鼓判を捺す。そして、意外にも日本ではなかなか食べられないのが天然の生マグロだと石井氏は続ける。

 「日本だと生のマグロを口にすることはほとんどありません。寿司屋でもとびきり高級なレベルのところまで行かなければ生は食べられません。しかし、こちらは生ばかりです。近海で取れたマグロを生で食べられるというのは極上の幸せだと思います。まさにこれからミナミマグロの季節ですから楽しみにしたいですね」

 漁獲する際の処理に関して日本より劣ると先述したものの、ことマグロに関してはオーストラリアの漁師もすばやくかつ丁寧に処理をする。桜井氏は言う。

 「マグロは本当に高く売れるので適当には扱いません。この国の漁師も漁獲するとすぐに頭を打ち抜き、活け締めし、内蔵を取り出し、アイス(氷水)に突っ込み鮮度を保つという処理を迅速かつ丁寧に行います」

 それによりシドニーでは鮮度の高い天然の生マグロが味わえるわけだ。もっとも、日本に入るマグロが冷凍だから味が劣るかというと、決してそうではない。

「日本の場合、冷凍技術が尋常じゃなく高いんです。いかに急速冷凍をしようとも冷凍されれば細胞は死ぬため、結果的に細胞の中にあるドリップが出てしまう。だから冷凍では味が変わるのですが、最新のテクノロジーでは凍らせる時に電磁波で細胞を動かすことでこの点を克服している。この技術を使った冷凍まぐろは解凍すると動くんですよ。氷が溶けてからやっと死後硬直が始まるわけです。そういった技術の進化で日本でも生に比べてそん色ないものが食べられるようになってきていますね。いずれにせよ、オーストラリアの生マグロの美味しさは確かです」(桜井氏)

工場、レストランでの品質管理

 クオリティーの高い魚を獲り、それを漁師がきちんと処理して市場に届けたとしても、その後の加工や、流通での過程がおろそかになっていては、鮮度が落ちてしまうどころか食の安全を脅かしかねない。そこで、国内最大手の加工・卸業者デ・コスティの工場を訪れてみることにした。フード・サービス・マネージャーのフランク・セオドア氏は言う。

 「うちの工場では、ほかのどこでもやっていないレベルの徹底した衛生管理を行っています。魚を加工処理している工場内は絶対に菌が繁殖しないよう、常に低温を保っており、工場内に入る際は頭や体は帽子と白衣で多い、グローブと靴は入る際に殺菌消毒をしています」

 魚の加工工場といえば、海産物特有の生臭い匂いがしそうなものだが、見学させてもらった工場内は確かに全く魚のにおいがしなかった。市場から冷蔵車で届けられた魚はトラックからおろす際に特別な覆いで外気をさえぎることで、気温の高い外気に触れることなく工場内に入れられる。

1.鮮度を徹底的に管理できるよう、低温化で作業(デ・コスティ) 2-3. 工場に入る時は長靴からグローブまでしっかりと洗浄しなければならない(デ・コスティ) 4. フィッシュ・マーケット内の「寿司バー」では、週末になるとカウンターで田中氏が寿司を握ってくれる

 その後、機械と人間の手の流れ作業で処理が進められ、届いた魚はあっという間に加工され、パッケージ商品になっていく。「国や自治体はもちろん、小売店の厳しい基準をクリアした上で、さらにうちは厳しく工場とスタッフを管理しています。安全性に関しては自信があります」とセオドア氏は語る。

 また、鮮度・品質の管理はレストランにとっても大きな課題と言えるだろう。その辺りの話を東レストランの東氏に聞いてみる。

 「そもそも提出を求められる報告書の数も多く、役人による店内のチェックも定期的にありますので、衛生管理に関しては安心していいと思います。加えて、うちは日本食ということで、当然鮮魚を多く扱っていますので常に鮮度の高いものを仕入れ、その保存にも厳重に気を配っています。ただ、いかんせん困るのは基準が厳し過ぎることですね。厳しいから安心というのはもちろんありますが、あくまでオーストラリアの基準ということで日本食には合わないことが多々ある。酢飯は人肌くらいが美味しいのですが、オーストラリアの基準では細菌が繁殖する温度だからNGと言われます。お客さんに冷たい寿司なんか食べさせられないから困りましたね。ただ、そのあたりは近年の寿司ブームもあり、年々緩和してきています。ただ、生ものを扱うのは本当に危険ですから、規制が緩和された分本当に寿司のことを分かっている人の店でないとちょっと怖いというのはありますね」

 同様のことを石井氏も口にする。

 「これからローカルの一流シェフたちが日本食を知っていく中で、きちんとしたクオリティーのものが増え、いわゆる流行りで寿司を出しているような日本人からしたら本物とは呼べない店は少なくともシドニーでは淘汰されていくと思います。ただ、そういったお店で1度食べて寿司や刺し身がまずかったら日本食全体が間違って解釈されるので、最低限のことはきちんとやっていってほしいと思います」

美味しい魚を食べる方法

5. 特殊な機械でパック内の空気を酸素から窒素に入れ替えることで3週間品質を保つことができるという(ピアモント・シーフード) 6. しっかりと保存されたマグロの赤身(東レストラン) 7-8. カウンターで板前さんと話しながら寿司を食べられるというのが嬉しい
(寿司バー&東レストラン) 9-10. 巨大な極上たらこはかなりの高品質。しらすも嬉しい(夢屋) 11-12. 取材に訪れた日はまぐろの赤身やシマアジなどが店頭に並んでいた(刺身・新鮮組)

 刺し身として売られている魚の種類が少ないこともあり、前述したように日本で食べるようなノーマルな寿司や刺し身は身近ではないと思っている人も少なくないだろう。しかし、実際、シドニー・フィッシュ・マーケットに関しては、南半球最大という言葉とともに、魚の種類では築地に次いで世界第2位という言葉も聞く。数多くの種類の魚が実際に流通している以上、日本のようにバラエティー豊かな寿司や刺身を楽しめるはずだと考えるのは自然な流れだろう。

 クオリティーの高い食材は、プロのシェフが調理をするレストランに優先的に流れるため、本当に美味しいものを食べたければ、きちんとした日本人シェフが調理しているレストランに行くのが確実だ。だが、家庭でも気軽に刺し身などの魚料理を楽しみたいというのも消費者の本音。その辺りのことをフィッシュ・マーケットに勤務する木村大郎氏に聞いた。

 「刺し身として売られている以外の魚を生食したいのであれば、魚を丸ごと買って自分でさばけばいいんです」と木村氏は言う。日本のスーパーで「刺し身用」として品質が保たれている魚を買うことに慣れている日本人にとって、フィッシュ・マーケットに置かれている魚を生食することは抵抗があるだろう。この点についてはどうなのだろうか。

 カウンターで板前さんと話しながら寿司を食べられるというのが嬉しい(寿司バー&東レストラン)
巨大な極上たらこはかなりの高品質。しらすも嬉しい(夢屋)
取材に訪れた日はまぐろの赤身やシマアジなどが店頭に並んでいた(刺身・新鮮組)

 「基本的にフィッシュ・マーケットの魚は当日、セリにかけられた鮮度の高いものなので大丈夫ですよ。もちろんちょっと古いものを並べている店もあるので、そこは目利きが大事ですね。こちらでは魚の状態に関わらず、同じ種類のものは同じ値段で売られているので。刺し身にするには基本は鮮度が大事ですが、それは目を見ていただくと分かります。目がにごっておらず、輝いているほうが鮮度が高いです。また、身もハリのある、沿っているような固いやつは鮮度が高いですね。うちの店は当日仕入れたものばかりなので、基本的に何も問題ないですが不安ならば僕はもちろん、店員にいつ入ったものかを聞くといいと思います」

 例えば、鮮度の高い魚を1本買って自分でしめさばを作る、かつおのたたきを作る、あじのなめろうを作るなどといったことがいくらでも可能というわけだ。さらに、「言っていただければ無料で3枚におろさせていただきますと」と木村氏は言う。フィッシュ・マーケットにも数々の魚屋があるが、木村氏の勤務するクラディオスはその品ぞろえや鮮度で昨年、フィッシュ・マーケット内でアウォードを勝ち取った名店。鮮度にとことんこだわり、さらに木村氏が相談にのってくれるため、日本人に人気があるという。オーナーのジョージ・コスティ氏も「ベスト・プライス、べスト・クオリティー」と自信をのぞかせる。

 魚の豊富なシドニーにおいて、日本のように魚が食べられないと嘆く日本人は切り身など、パッケージされたものを買うことに慣れすぎてしまっているのではないか。

石井氏も取材時、同様のことを語っていた。

 「不思議なことに日本人は魚を買わないんです。昔はみんなさばけてたし、包丁も持っていた。日本人は魚、魚ってよく言いますが、実際に自分たちでは魚をあまり料理しない。ほかのアジアの人々は魚を1本買ってそれを調理しています。魚を1匹買って、半身ずつほかの料理に使ったり、あるいは一夜干しなどをするのであればこの国の気候はパーフェクトです。そのあたりの意識が変わればこちらでももっと魚を楽しめるようになるのではないでしょうか」

編集担当より耳寄り情報

 本特集の最後に魚大好きな当記事編集担当より魚介好きに嬉しい耳寄り情報を紹介したい。まず、フィッシュ・マーケット内にある「寿司バー」。こちらは平日はテイク・アウェイ専門店なのだが、土日の昼間は、サーキュラ・キーにある人気日本食料理店「Yuki’S」で寿司を握る田中あきら氏が板場に立ち、フィッシュ・マーケットで仕入れたばかりの魚を使った寿司を振舞ってくれる。この寿司は当然鮮度も高く絶品だ。

 続いて紹介したいのは、ともにクローズネストの小さなショッピング・センター内で隣同士に店を並べている日系スーパー「夢屋」と海鮮物を売っている「刺身・新鮮組」だ。「夢屋」の梅木良一氏は自身の魚介好きが高じ、業務用の高級たらこや明太子、筋子などを独自ルートで仕入れ小分けにして販売している。「他店にはないものをこれからも置いていきたい」と語る。また、「刺身・新鮮組」の松井俊二氏は「生の魚を小売している店があったら利用してくれる人がいるのではないか」と考え、自身の目利きで買い付けた魚を刺し身や加工品にして店頭販売している。「まぐろ、サーモン、はまち、いか、しまあじ、くえ、キンメダイ、かつお、さばなどいろいろ取りそろえています。しめさばやあじのたたき、塩からなどうちで加工したものも出していますし、来月はいよいよシーズンのミナミマグロをおろしてそのままお客さんに提供するといった試みもやります」

 営業中の夜の時間帯には予約があれば、寿司を握るサービスも行っているという。また、次ページには6軒の日豪プレスお薦め店を紹介している。そのほか探せば意外に知られていない魚好きに嬉しい店があるかもしれない。いい店を発見した際はぜひ編集部に一報いただけばと思う。

取材協力 <五十音順> 長時間の取材にご協力いただきましてありがとうございます。

シリーズ「豪州の食とその安全」バックナンバー

第1回「牛肉」 ■第2回「海の幸」 ■第3回「米」 ■第4回「野菜・果物」

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