本好きにとって、トレンドに取り残されてしまうのはつらいところ。本連載では、シドニーCBDに店を構え、KINOと親しまれるオーストラリア紀伊国屋書店協力の下、トレンド・キーワードと共に読み逃せない話題の3冊と、日本のトレンドをキャッチするための最新ランキングをご紹介していきます。
7月のオーストラリアは冬真っ只中ですね。とは言っても日中は暖かい日があり、日本の冬に比べれば過ごしやすい日が続いていると思います。天気の良い日は外に出て気分転換というのも良いですが、お家でゆっくり快適に過ごすのも「この時期ならでは」。今月はお家のインテリアについての本を紹介したいと思います。自分好みの照明や家具を見つけて1つでも取り入れてみたら、寒い冬でもきっと心がほっこりすること間違いなしです。
今、売れている本は? ベストセラー・ランキング(2021年5月3日~9日)
■文庫ベストセラー
1 | 己丑の大火照降町四季(二) | 佐伯泰英 | 文藝春秋 |
2 | 昨日がなければ明日もない | 宮部みゆき | 文藝春秋 |
3 | 薬屋のひとりごと(11) | 日向夏 | 主婦の友インフォス |
4 | ひとつむぎの手 | 知念実希人 | 新潮社 |
5 | 魔力の胎動 | 東野圭吾 | KADOKAWA |
■新書ベストセラー
1 | スマホ脳 | アンデシュ・ハンセン/久山葉子 | 新潮社 |
2 | どうしても頑張れない人たち | 宮口幸治 | 新潮社 |
3 | 人新世の「資本論」 | 斎藤幸平 | 集英社 |
4 | 論語と算盤現代語訳 | 渋沢栄一/守屋淳 | 筑摩書房 |
5 | 在宅ひとり死のススメ | 上野千鶴子(社会学) | 文藝春秋 |
今週のトレンド・キーワード「お家のインテリア」
日常を楽しむインテリアのヒント
『Room Clip 心地よく暮らせる部屋づくり』
ルームクリップ
宝島社(価格:A$24.90<会員価格:A$22.41>)
投稿写真累計300万枚に上るインテリア写真投稿アプリ「Room Clip」の新刊。コロナ禍の巣ごもり生活でインテリアを快適にしたい人が急増中。身近な「イケア」「無印良品」「ニトリ」のアイテムを使って、おしゃれなホーム・オフィスやベランダなど居心地の良い部屋を演出するアイデアがたっぷり。
家を整えることで、心も整う
『心をととのえるインテリア』
加藤登紀子(インテリア)
光文社(価格:A$35.11<会員価格:A$31.60>)
家と相思相愛になるには?月刊誌「HERS」などで1000件以上の家を取材してきた著者が贈る、大人のためのインテリア実例集。人気インテリア・プランナーの「人生が変わる家具と家」/コペンハーゲン、パリの女性クリエイターの家/ウェグナーと伝説の家具職人に聞く北欧家具の真髄など。
センスより大切な部屋作りのアイデア
『インテリアスタイリストのネタ帖』
遠藤慎也
三才ブックス(価格:A$30.72<会員価格:A$27.65>)
百戦錬磨のインテリア・スタイリストは、撮影現場でクライアントから投げかけられる部屋作りに関する疑問や質問を過去の経験やとっさのひらめきを駆使して要望に応え、最適解を導き出す。そんな現場でのリアルな一問一答の数々をまとめた、究極の「インテリア・スタイリングマニュアル」。
ランキングからPick up!
『ひとつむぎの手』
知念実希人/新潮社
大学病院で激務に耐える平良祐介は、医局のトップ・赤石教授に3人の研修医の指導を指示される。彼らを入局させれば念願の心臓外科医への道が開けるが、失敗すれば……。キャリアの不安を抱えながらうずく致命的な古傷、緊急オペ、そして患者に寄り添う日々。心臓外科医の真の使命とは何か。リアルな現場で命を縫い、患者の人生を紡ぐ傑作医療小説。
KINOKUNIYA便り
早くも今年も下半期。例年だと日本の夏休みに合わせて一時帰国したり、家族や友人が遊びに来たりする時期ですが、今年は少し難しそうですね。国内やニュージーランドへの旅行はだいぶハードルが下がってきたので、寒いこの季節に暖かい地域に行くのも楽しそうです。一方、家の中を充実させて過ごしやすい空間を手に入れるのも、今年にぴったりの楽しみ方。今月の特集をぜひ参考にしてみてください。