12月9日朝 クリスマス前の利用客に影響か
公共交通機関の労使紛争が相次いでいるオーストラリアで、またストの計画が浮上している。シドニーやメルボルンなど国内27の空港で12月9日午前6時〜午前10時、緊急時の消火活動などに従事する航空消防士が4時間の時限ストを実施する計画だ。
29日付の公共放送ABC(電子版)によると、ストを計画しているのは、全国の1万3,000人以上の消防士で組織する「連合消防士組合」(UFUA)。航空管制や空港の保安などを手がける雇用主の連邦政府傘下の国営企業「エアサービシズ・オーストラリア」に対し、昨年行われた人員削減に反対しているほか待遇改善を求めている。
組合がストを決行した場合、クリスマス前に混雑する空港の利用者に影響が出る可能性がある。ただ、実際に航空会社が運休したり運行スケジュールを変更したりするかどうかは、現時点では分かっていない。
UFUAの航空部門の責任者を務めるウェス・ギャレット氏は「利用客に大きな混乱を招くことは理解している。空港の消防士たちは不便をかけることについて真摯に謝罪する」と述べた。
一方、エアサービシズ・オーストラリアの広報担当者は「危険を最小限に抑えるためにできることはなんでもする」と語り、可能な限り運航停止を回避したい考えだ。
シドニー空港の広報担当者は「労使が交渉のテーブルに付き、妥協するよう求める。忙しい休暇の時期に、利用客の足に影響が出ないようにしてもらいたい」としている。
オーストラリアの航空業界ではこのほか、カンタス航空の客室乗務員がクリスマス休暇に最長24時間のストに突入する可能性があると報じられている。