スーパー・セルで大陸東部一帯当分荒れ模様
10月14日午後、シドニー都市圏一帯が雹を伴う激しい雷雨に見舞われた。
同日付ABC放送(電子版)が伝えた。
この日、オーストラリア東部に激しい雷雨を巻き起こすスーパーセルが発達し、午後遅くにはシドニー都市圏の一部に大型の雹を降らせ、他の地区でも激しい雷と大雨に見舞われた。この気象条件でシドニー都市圏最西部ペンリスでは午後3時から5時までの間に24mmの降水量があった。
さらに気象庁(BoM)は、午後3時には一時「竜巻のおそれ」も発表したが、後に解除されている。ただし、東部諸州で気象警報が出たままになっているところもあり、今後も警戒を要する。
QLD州南東部とNSW州北部は15日も激しい雷雨が続くことが予想されている。
この気象条件は、13日夜半から14日早朝にかけて、このスーパーセルの帯がQLD州南東部に大雨を降らせており、ブリスベン市で51mm、ゴールド・コーストのアッパー・スプリングブルックで85mmなどを記録している。
NSW州では北東部と南東部で55mmを記録したっところもあるが、SA州、VIC州では25mm、メルボルン市で15mmなどを記録していた。この気象条件が14日午後には大きく発達した。
BoMのジャクソン・ブラウン主任気象学者は、「最初のスーパーセルに次いでNSW州内陸平野部で第二の帯が発達していたことから、本日中にかなり激しい雷雨があるものと予想していた」と語っている。
ブラウン氏は、「この嵐は、樹木を倒し、電線を破断し、建物や作物に損害を与え、自動車の運転にも危険な状況をもたらすものだ」と語り、雷雨が来る直前には「私がギャンブラーならシドニーに注目する」と語っていた。
湿った空気の帯がSA州からTAS州にかけて伸びており、TAS州は通常は西側が大雨、東側は乾燥という気象条件になるが、この日はTAS州北東部、セント・メアリーズに近いグレイ地区で午前9時以来で80mmの降水量があった。
TAS、VIC、NSW各州では各所に洪水警報が発令されていたが、ブラウン氏は「週末の気象はさらに不安定になるものと見られる。
BoMでは、大陸東部を寒冷湿潤なラ・ニーニャ条件が覆っていると発表したばかり。
■ソース
Severe storms have hit Sydney, and much of eastern Australia remains in the firing line