ただし、2020年には再び上昇の見込み
オーストラリアの9月の失業率は季節調整後の数字で5.2%になり、前月の5.3%から微減している。ただし、2019年2月には過去10年で最低の4.9%に達しており、その後は5%以上の水準が続いている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
統計局(ABS)の発表によると、この1か月の間に就職を諦めた人も増えており、そのため労働力率が微減して66.1%になっており、それに合わせて失業率も低下している。また、職には就いているが働きたいだけの時間働いていない「不完全雇用率」も微減して8.3%になっている。
キャピタル・エコノミックスのマーセル・ティライアント主任エコノミストは、「中銀(RBA)も一息つけることと思うが、再び失業率が上がるのはそれほど先のことではないと見ている。RBAはさらに経済刺激策を続けなければならないだろう。来年初めまでには失業率が5.5%まで上がると予想している」と語っている。
しかし、目下のところは、11月5日のメルボルン・カップ・デーに重なる次のRBA理事会でさらに利下げが決定される確率は27%に下がった。
今週初めには11月RBA理事会での利下げの確率は59%もあった。
一方、この失業率の微減に反応して、午後零時15分には豪ドルが67.9米セントまで上昇した。
前月の統計以来総数で14,700人の新雇用があったが、それでも過去6か月の平均26,300人の新雇用の半分近い。
ティライアント氏は、「年間雇用成長率2.5%を支えるために十分な数字ではあるが、求人率が下がっており、いずれ新規雇用数も減ることが予想される」と語っている。
■ソース
Unemployment falls to 5.2pc in September, but is expected to climb by 2020