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「熱暑はピークを過ぎた」との気象データ解析

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より温和で多雨な気象に向かうとの展望

 気象庁(BoM)の気象データ解析によると、シドニー都市圏西部で気温が48度を超えるなどの異常気温が続いた今夏の暑さはピークを越えたと見られ、ブッシュファイアを招いた原因の一つが少なくとも今季は去ったとの希望が生まれている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 BoMのデビッド・ジョーンズ主任気候学者は、「オーストラリア大陸北部にサイクロンが訪れるようになると、これまで極端な熱波を生んでいた大陸中央部の溶鉱炉のような状態が衰え始めることを示している」と語っている。

 12月16日にはオーストラリア全土の平均気温が摂氏40.9度で、過去の記録を0.6度更新した。しかし、翌日には摂氏41.9度を記録している。また、この夏は摂氏40度を超える日が11日あったという1910年以来の最高記録をつくっている。

 もっとも激しい熱暑は大陸中央部で記録しているが、時折は大陸南東部にまで届き、気温が摂氏40度台まで跳ね上がり、火災の危険度も上昇している。

 夏季は7週間続くが、オーストラリアの気候を決定するインド洋と南氷洋という2つの要因が最近はどちらかというと中立的な状態になっている。

 ジョーンズ博士は、「最近までの内陸のすさまじい熱暑の気団はもう見られないだろう。少なくとももっと平均的な気象条件に戻るはずだ」と語っている。

 また、1月11日以降2週間の気象展望によると、全国的にほぼ平均的な降雨が見込めること、また、現在ブッシュファイアに脅かされているVIC、NSW両州の一部地域でも平均的な雨が期待できるとしている。

 1月10日には1日だけ気温が摂氏30度台になるが、オーストラリア南東部はおおむね平均か、それよりも涼しい気象条件になる。また、湿度も上がるため、今残っているブッシュファイアが急速に燃え広がることはないと予想される。

 ただし、2019年のオーストラリアは1902年を抜いてもっとも乾いた1年になった。また、同年12月はもっとも暑い1週間ともっとも暑い1か月の記録を作った。また、2019年そのものが最高気温でも平均気温でも2013年の記録を抜いてもっとも暑い年になり、日中気温も、BoMのベンチマークになっている1961年ー1990年の30年の平均気温を2.09度上回り、2013年の記録を0.5度上回っている。
■ソース
Signs heat may have peaked as outlook shifts to milder, wetter weather

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