地球を一周とNASAが発表
NASAは、オーストラリアのブッシュファイアの煙が間もなく地球を一周すると予測している。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
オーストラリアのブッシュファイアの灰がニュージーランドまで到達し、南島の氷河の氷が汚れ始めたことが伝えられていたが、アメリカのNASAは、「ブッシュファイアの煙が充分に濃いため、発散しきらずに地球を一周してきている」と発表した。
今週、米航空宇宙局のNASAが発表したところによると、煙はうねりながら下部成層圏と呼ばれる海抜17.7kmの高さに届いている。
一方、オーストラリアの各都市はブッシュファイアの煙による大気質低下に悩んでおり、1月14日朝にはVIC州北部のワンガラッタの町の大気質が、世界の都市比較でメルボルン市郊外のドンカスターを第5位から第6位に引き下げ、代わりに第3位に上昇している。World Air Quality Indexプロジェクトによれば、インドのシングラウリが大気質世界最悪の都市になっている。
VIC州政府のブレット・サットン主席医務官は、「1月13日夜にメルボルンの大気質が世界最悪になった、14日中に回復する見込み」と発表している。
NASAでは、「煙は地球の周囲を1周回し、再びオーストラリアの上空に戻ってきている。過去1週間、NASAの人工衛星はオーストラリアの火災で異常に大量の煙が大気圏に放出され、その後、東に向かって発散していった」と発表している。
NASAでは、オーストラリアの大規模で激しい火災によって引き起こされた火災積雲そのものが更に火災を激しくするというきわめて稀な現象で、オーストラリアで起きた中でも最大の火災積雲による嵐だったとしている。
NASAゴダード宇宙科学研究所では、UVインデックスを使えば煙の粒子が高く昇るほどインデックス値が大きくなるため測定には非常に適している。その結果、オーストラリアの火災積雲は過去最大だと発表している。
■ソース
Australia’s bushfire smoke will do a full lap of the earth: NASA