元熱帯性サイクロン・エスターの影響続く
元熱帯性サイクロン・エスターは大陸北部を右往左往しており、大陸北部から南東部にかけて広い範囲で雨を降らしており、気象庁(BoM)はこの雨はしばらく続く見込みと発表している。
ABC放送(電子版)が伝えた。
エスターは2月24日にカーペンタリア湾で上陸した後、WA州海岸地域に移動し、そこからUターンして北部準州(NT)戻ってきている。
このエスターの名残りがTAS州を除くすべての州、準州に風雨と洪水をもたらしており、この数日は30mmから60mm程度の降水量が予想され、一部では100mm程度の大雨もありえる。
ただし、長年の旱魃にさらされてきた地域の回復にはさらに雨が降り続けなければならない。
BoMのグレース・レッグ主任気象学者は、「低気圧そのものは依然としてNT中央部にあり、QLD州に向かって移動を続けているが、その湿り気は上空と地上の低気圧によって南に引き込まれている。そのため、今後2,3日は雨模様が広がる見込み」と発表している。
そのため、6州と2準州に荒れ模様の警報が出されている。
レッグ気象学者は、「これまでの最高降水量記録はNSW州ブロークン・ヒルの北のファウラーズ・ギャップで120mm降っている。また、NTでも各所で50mmを超える雨が降っており、アリス・スプリングズでは、干上がった川として知られるトッド・リバーも一晩で20mm降り、何年ぶりかで先月に続いて2回目の流れになった」と発表している。
雨はQLD州にも広がっており、最西部に近いバーズビルの町では3月4日午前9時までの24時間に67mmの雨が降っており、2019年1年間の同地の全降水量を上回った。
NTとQLD州ではかなりの強風も予報されているが、ほとんどは50mmから100mmの大雨と予想されている。
■ソース
BOM forecasts more rain as ex-tropical cyclone Esther drags moisture across the continent