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激闘! 2022年全豪オープン・ファイナル!

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激闘! 2022年全豪オープン・ファイナル!

 2022年グランドスラム(GS)の第1戦、全豪オープンは、メルボルン市内、ヤラ川河畔のメルボルン・パークで1月17日(月)から1月30日(日)まで行われた。

 アシュリー・バーティが女子シングルスで初優勝を飾り、豪州に44年ぶりの優勝をもたらした。男子シングルスはベテランのラファエル・ナダルが大逆転で勝利し、全豪2回目、前人未到のGS21回目の優勝を飾った。

 ジョコビッチのビザ取り消し問題、コロナ禍での観客制限などの影響はあったが、天候にも恵まれた中で、全豪オープンの熱戦はメディアを通じて全世界へ配信され、世界に存在感を示した(世界ランクは2022年1月17日付け)。

(文・写真=板屋雅博)

バーティ期待背負い優勝-女子シングルス

全豪初優勝のアシュリー・バーティ全豪初優勝のアシュリー・バーティ
3回戦敗退の大坂なおみ
3回戦敗退の大坂なおみ

 女子決勝に残ったのは予想通り、豪州の期待を一身に集めるアシュリー・バーティ(QLD州、26歳、世界ランキング1位)とダニエル・コリンズ(米国、28歳、同30位)だった。

 バーティは今回、トーナメント運に恵まれ、1回戦から決勝までの7試合でトップ20位内の対戦相手は1人もなし。豪州メディアは「大きな暗雲は大坂なおみとの4回戦」と報じていたが、大坂が3回戦で敗れたために実現せずに通過できた。

 バーティは決勝までの7戦を全て2-0のストレートで破る快進撃で優勝を勝ち取った。バーティ自身、3回目のGS優勝を果たし、全豪は初優勝。豪州にとっては1978年クリス・オニール以来となる、実に43年ぶりの全豪優勝をもたらした。

 コリンズは19年から急成長した選手で、昨年は4GSで2回戦、3回戦を経験しているが、ベスト8以上は初めての経験であり、試合巧者のバーティの敵ではなかった。

 準決勝に残ったのは、20年全仏の女王イガ・シフィオンテク(ポーランド、20歳、同9位)とマディソン・キーズ(米国、26歳、同51位)。ベスト8ではバーボラ・クレチコバ(チェコ、26歳、同4位)、ジェシカ・ペグラ(米国、27歳、同21位)が光っていた。

 今年のGSでは大坂の復活が期待されるが、バーティの快進撃が続きそうな女子シングルス界である。

ナダルがGS21勝目の快挙-男子シングルス

大逆転で優勝したラファエル・ナダル
大逆転で優勝したラファエル・ナダル

 決勝は予想通り、または一般の期待通り、若手ダニール・メドベージェフ(ロシア、26歳、世界ランキング2位)とベテラン、ラファエル・ナダル(スペイン、35歳、同5位)との新旧対決となった。

 昔日のパワーは低下したが経験で勝るナダル、そして精度が高いサーブとストロークを誇るメドベージェフが激突。最初の2セットをメドベージェフが取り、勝負はあったかに見えたが、次の2セットをナダルが取り返した。試合時間は5時間を超え、白熱した試合となった。

 メルボルンでの人気は圧倒的にナダルで、観客もナダルの後押しをした。

 昨年のGSではジョコビッチが3連勝して、全米はメドベージェフが初優勝している。ナダルは昨年、GSで1勝もできず、復活は難しいと思われていたが、準決勝でマッテオ・ベレッティーニ(イタリア、25歳、同7位)をフルセットで振り切って決勝に進出した。

 ナダルはこの勝利によりGS21度目の優勝となり、ジョコビッチ、フェデラーの20回を上回る単独トップに躍り出た。年間GSを2度取るグランドスラム・ダブルを達成した。

 準決勝ではステファノス・チチパス(ギリシャ、23歳、同4位)、ベスト8ではフェリックス・オジェ・アリアシム(カナダ、9位、同21歳)、ベテランのガエル・モンフィス(フランス、35歳、同20位)が活躍した。

 ジョコビッチがワクチン問題を解決し、全仏、全英から復帰して、メドベージェフやナダルと戦ってくれることを願いたい。

青山・柴原組はベスト4-女子ダブルス

 青山修子(34歳、世界ランキング6位) 柴原瑛菜(23歳、同7位)ペアは、全豪第2シードで優勝候補の一角として初優勝を目指して4回戦を勝ち上がったが、残念ながら準決勝で敗退した。青山・柴原組の実力は世界トップ・レベルに上がっており、今年のGSでの優勝が期待される。

キリオス・コキナキス組が優勝-男子ダブルス

タナシ・コキナキスと組んでダブルスを制したニック・キリオス
タナシ・コキナキスと組んでダブルスを制したニック・キリオス

 豪州勢同士の決勝となり、会場は大いに盛り上がった。ニック・キリオス、タナシ・コキナキス組が、マシュー・エブデン、マックス・パーセル組を2-0のストレートで破った。

 共にギリシャ系で仲が良いキリオス-コキナキス組は、主催者推薦ながら世界ランク1位、15位、6位、3位のチームを破り、破竹の勢いで快進撃を続け世界の頂点に立った。

 豪州で人気の2チームの激突で、地元は喝さいが上がった。

国枝がGS通算26勝目-車椅子部門

 国枝慎吾(37歳、世界ランキング1位)は、アルフィー・ヒュウェット(英国、同2位)を破って優勝。負ければ引退を覚悟したというほど、精神的、肉体的に追い込まれていたが、決勝では驚異的な粘りと培われた攻撃力を発揮してヒュウェットを下した。

 これまで25回対戦して、国枝13勝、ヒュウェット12勝、GSでは2勝2敗と五分の成績を残していた。

 国枝はこれで2年ぶり11度目の全豪シングルス優勝、そしてグランドスラム通算26勝となった。

Australian Open
◼︎会場:Melbourne&Olympic Parks, Batman Ave., Melbourne
◼︎日程:1月17日(月)〜1月30日(日)
◼︎Web: australianopen.com

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