低地地区住民に週末まで警戒を呼びかけ
3月22日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、気象庁(BoM)が、「今後4日間は合計雨量が100mmにもなることが予想される。従来、洪水の危険にさらされやすい低地地区の住民に週末まで警戒を呼びかけていると伝えた。
BoMのジャクソン・ブラウン主任気象予報士は、「気象庁では、このところ立て続けに洪水が起きていたことから、洪水危険地区の住民は大雨にうんざりという気持ちになっており、しばらくは気象警を聞きたくもないのではないかと危惧している」と語っている。
ブラウン氏は、「シドニーなどNSW州海岸部では3月23日午後からの4日間程は総量で100mmほどの雨が降ることが予想され、ところによって局地的洪水が起きる危険がある。また、23日から30日までの1週間では150mmヲ超えることも予想される。誰も過去2,3週間の洪水を忘れることはできないが、どうか警戒心を失わないでもらいたい。ラ・ニーニャはまだ少なくとも1か月は続く見込みだ」と語っている。
ブラウン氏は、「NSW州東部の河川や集水域は3月初めの洪水以来水が引ききっていないため、明日からの1週間に少しでも降れば再び洪水になる可能性がある。NSW州のイラワラ地域からQLD州のモートン島あたりまでの広い海岸地域に最高150mmの雨が降ることも予想される」と語っている。
この雨雲は3月22日にSA州ナラボー平原上空に居座っている寒冷前線によるもので、23日遅くにはこの寒冷前線がシドニー地域に到達する見込みになっている。そのため、都心部には10mm程度の雨をもたらすと予想され、海岸地域のボンダイでは翌24日には20mm程度、25日には40mm、26日には20mm、27日には25mm程度の降雨量が予報されている。大洪水に見舞われたノーザン・リバーズ地域でも週末には局地的な洪水の警報が出ており、まだ洪水の片付けが続いている人々にはつらい予報になっている。
ヘラルド系の民間気象予報、ウェザーゾーンでは、NSW州の大分水嶺東側やQLD州南東部では土壌の水分が飽和しており、わずかな雨でも洪水の危険をもたらすことになると発表している。
■ソース
Sydney to be hit by 100mm of rain in four days as bureau warns of flood fatigue