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800人乗り超大型機A380「もういらないよ」の理由とは? オーストラリアのカンタス航空

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新機材24機購入へ 脱炭素燃料SAFも調達

カンタス航空が10機保有するエアバスA380(Photo: Qantas Airways)

 2022/23年度決算でコロナ前を上回る好業績を発表したカンタス航空は、新機材の大量購入により、さらなる成長を目指す。カンタスのアラン・ジョイス最高経営責任者(CEO)は24日、決算発表のスピーチで「再び黒字を出せるようになったことで、利益を再投資することが可能になった」と述べた。機材の刷新と「持続可能な燃料」(SAF)の使用により環境対応も強化する。

 欧州エアバスA350、米ボーイング787のワイドボディー機(通路が2本ある中・大型機)2機種を12機ずつ、合計24機購入する。27年から段階的に運航を開始し、同年には平均運用年数が21年を迎える既存のエアバスA330を順次置き換えていく計画だ。

 加えて、10機保有する大型機エアバスA380も32年度以降に退役させ、A350に交代させる。A380はエンジンを4機搭載し、2階建てで最大800人以上(全席エコノミークラスの場合)を運べる超大型機としてエアバスが開発した。同じ4発機のボーイング747からの代替が期待されたが、世界の航空業界ではより効率の高い新型の双発機が台頭して需要が低迷、20年に生産を終了している。カンタスも08年に運航を開始したが、19年に発注済みの8機をキャンセルしていた。

 ジョイスCEOはまだ比較的新しいA380を退役させる理由として、温室効果ガスの排出削減を挙げた。

「私たちのA380にはまだ長い寿命がある。だか、4発機のA380を双発機のA350に置き換えることで、燃料の燃焼を著しく減らすことができる」(同CEO)

 また、同社はエアバスとボーイングとの間で取り決めを結び、28年以降に年間5億リットルのSAFを米国から輸入することも発表した。同社によると、バイオマス燃料などから生産されるSAFをジェット燃料として使用した場合、温室効果ガス排出量を全行程で最大80%削減できるという。今回の購入決定により、30年までに導入するSAFの90%を確保できるとしている。

■ソース
QANTAS ORDERS MORE AIRCRAFT FOR INTERNATIONAL FLEET(QANTAS News Room)
Qantas Group FY23 Results CEO Speech(ASX Announcement)

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