「素晴らしい仕事を」と新経営陣にエール
オーストラリア航空最大手、カンタス航空の最高経営責任者(CEO)を5日辞任したアラン・ジョイス氏は08年から15年間トップを務め、世界金融危機とコロナ禍という2つの非常事態を乗り越えた。オーストラリアを代表する財界人の1人。同性愛者であることを公表し、多様な価値観を認める企業文化の熟成にも努めた。
8月24日に発表した2022/23年度(22年7月〜23年6月)の通期決算では、コロナ禍前を超える売上高と利益を計上。コロナ禍からのV字回復を果たし、有終の美を飾ってハドソン氏にバトンを渡すシナリオだった。
ところが、利益の水増しともとられかねないチケット不正販売問題が浮上。事実上の更迭となり、最後は晩節を汚す形で退場を余儀なくされた。
ジョイス氏は5日の声明で「カンタスは刷新によって前に進むことが最優先。今できる最善の選択は、私の退任を早めて、バネッサ(・ハドソン)に新しい経営陣を委ねることだ。素晴らしい仕事をしてくれるだろう」と述べた。
■ソース