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「幽霊フライト」や不当解雇で踏んだり蹴ったりのカンタス 総会で83%が役員報酬にNO!

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ハドソン新CEOは承認も、株主から厳しい目

 経営をめぐるトラブルが相次いでいるオーストラリアの航空最大手、カンタス・グループは3日、メルボルンで年次株主総会を開いた。公共放送ABC(電子版)によると、役員報酬報告書の承認議案について、議決権を持つ株主の82.98%が反対票を投じた。不祥事の続く同社の経営陣に対し、大多数の株主が不満をあらわにした格好だ。ただ、ハドソンCEOの新役員選出と、2人の旧役員の再選は賛成多数で認められた。

 一連の混乱の責任を取って2024年の株主総会での引退を表明しているリチャード・ゴイダー会長は役員報酬報告書への反対票について「株主からの明確なメッセージだ」と逆風を認めた。

 オーストラリアの会社法では、年次株主総会で役員報酬報告書の承認議案への反対票が25%を超えた場合は「ワン・ストライク」。次年度の総会で2年続けて25%以上に達すれば「ツー・ストライク」となり、かつ株主の意向を問う議案「スピル・レゾリューション」が可決された場合、取締役の信任を問う総会「スピル・ミーティング」を開催することが義務付けられている。つまり、取締役会は株主の厳しい監視下に置かれる。





 カンタスをめぐっては、コロナ禍からの回復過程で運航が混乱していた2022年に、キャンセルした航空便のチケットを不正に販売していたとされる「ゴースト(幽霊)フライト」疑惑が今年になって浮上。オーストラリア競争消費者委員会(ACCC)が8月、カンタスを連邦裁判所に提訴している。また、最高裁判決が9月、同社がロックダウン(都市封鎖)時の20年に空港地上職員1,700人を解雇したのは違法だったとする判決を下している。

 窮地に立つカンタスは、アラン・ジョイス前最高経営責任者(CEO)が9月に予定より2カ月早く退任。女性初のCEOに就任したバネッサ・ハドソン氏の新体制下で信頼回復に努めている。しかし、幽霊フライトをめぐる提訴について同社は10月30日、「顧客を落胆させた」ことを認めた上で「航空会社はフライトの時刻を保証できない」と法的責任はないと主張、ACCCと争う構えだ。

■ソース

ASX jumps after Wall Street bounce, as Qantas faces shareholders and ACL faces hacking proceedings(ABC News)

QANTAS UPDATE ON ACCC CLAIMS(Qantas News Room)





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