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オーストラリアの首都で保護ペットが急増している理由とは? アニマル・シェルターの収容能力限界に

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生活コスト高騰で手放す人が増えた!?

ニューサウスウェールズ州のRSPCAが里親を探している生後3カ月の子イヌ「スティーブ」(RSPCAのウェブサイトより)

 オーストラリアの非営利団体「王立動物虐待防止協会」(RSPCA)が首都特別地域(ACT)で運営しているアニマル・シェルター(動物保護施設)では、飼えなくなった、放棄されたなどの理由で引き取るペットの数が増え、収容能力の限界を超えている。生活費の高騰で、ペットを手放す人が増えていることが一因と見られている。同協会は老朽化した施設の刷新を訴えている。7日付の公共放送ABC(電子版)が伝えている。

 この施設は、生まれたばかりの子イヌや子ネコのほか、フェレット(シロイタチ)、モルモット、ガラー(モモイロインコ)など多種多様なペットを預かっている。ワクチン接種や去勢手術を行った上で、里親が見つかるまで飼育している。現在、総数は350匹と通常の2倍に膨れ上がっている。その多くは、ボランティアや里親が家に連れて帰り、新しい住み家を見つけているが、それでも施設のキャパを圧迫しているという。

 RSPCAのACT支部代表を務めるミシェル・ロバートソン氏によると、様々な要因が重なって保護されるペットが増えている。同氏は「生活費の高騰が大きな要因になってきています」と述べ、物価高や金利上昇でペットを手放さざるを得なくなる人が増えているとの認識を示した。現在はネコの繁殖期(11月〜3月)に当たるため、持ち込まれる小ネコも増えている。加えて、去勢手術を施さなかったり、自宅で繁殖させたり、野生化するなどといった飼い主の無責任な行動も、保護ペットが増える要因になっているとしている。

 体調を壊したり、精神的なトラウマを抱えたりしたまま持ち込まれるペットも多く、施設の獣医の負担も増している。施設の建物は一軒家を改装して1950年代から運営していて、雨漏りや床のひび割れなど老朽化が進んでおり、現在のニーズに対応できていない。

「水浸しになると衛生状態が悪化します。数多くの動物が狭い場所に閉じ込められていては、健康的ではありません」(ロバートソンさん)

 新しい施設への移転計画は持ち上がっているものの、建設許可申請は行われておらず、いつ引っ越しできるかはまだ見通せないという。

■ソース

An influx of puppies, kittens and other offspring sees Canberra’s RSPCA shelter reach capacity(ABC News)

 RSPCAはオーストラリア全国で保護されたイヌやネコ、その他の動物の里親を募集している。以下のウェブサイトで、自分が住んでいる州と動物の種類を入力すれば、新しい住み家を探している動物の詳細を見ることができる。

■里親募集サイト

RSPCA ADOPT A PET





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