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家族/オーストラリア紀伊國屋 トレンド・チェック

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読書好き集まれ!最新BOOKSトレンド・チェック 協力:オーストラリア紀伊國屋書店(Level 2, The Galeries, 500 George St., Sydney)

本好きにとって、トレンドに取り残されてしまうのはつらいところ。本連載では、シドニーCBDに店を構え、KINOと親しまれるオーストラリア紀伊国屋書店協力の下、トレンド・キーワードと共に読み逃せない話題の3冊と、日本のトレンドをキャッチするための最新ランキングをご紹介していきます。

 あっという間に3月になりました。日本では卒業シーズンを迎え、友達との別れや家族からの巣立ちなどを経験している人も多いのではないでしょうか?少し寂しいような、でもワクワクするような。そんな感情が心の中で桜のつぼみのように芽生える時期ですね。一方、オーストラリアは夏も終わり、読書の秋に突入。そこで今回は家族をテーマにした本を選んでみました。普通の家族って何だろう?と自分に問いかけたくなる、お薦めばかりです。

今、売れている本は? ベストセラー・ランキング (2021年1月7日~14日)

■文庫ベストセラー

1幼なじみ新・居眠り磐音佐伯泰英文藝春秋
2JR上野駅公園口柳美里河出書房新社
3神様の御用人 9浅葉なつKADOKAWA
4空蝉ノ念居眠り磐音 45巻佐伯泰英文藝春秋
5弓張ノ月居眠り磐音 46巻佐伯泰英文藝春秋

■新書ベストセラー

1スマホ脳アンデシュ・ハンセン/久山葉子新潮社
2自分の頭で考える日本の論点出口治明幻冬舎
3百田尚樹の日本国憲法百田尚樹祥伝社
4絶対に挫折しない日本史古市憲寿新潮社
5英語独習法今井むつみ岩波書店<

今週のトレンド・キーワード「家族」

運命に翻弄されながらも運命を信じた30年

弥生、三月
弥生、三月
遊川和彦/南々井梢
徳間書店(価格:A$17.30<会員価格:A$15.57>)

 高校時代、互いに惹かれ合いながらも親友のサクラを病気で亡くし、想いを秘めたまま別々の人生を選んだ弥生と太郎。交通事故で夢を諦め、家族と別れた太郎。災害に巻き込まれて配偶者を失った弥生。絶望の闇の中、心の中で常に寄り添っていた2人。30年を3月だけで紡いだ激動のラブ・ストーリー。

ありふれた家族の赤裸々な物語

さくら
さくら
西加奈子
小学館(価格:A$16.50<会員価格:A$14.85>)

 両親と3兄弟の家族に、見つけてきた時に尻尾に桜の花びらを付けていたことから「サクラ」と名付けられた犬が1匹。ヒーローだった兄ちゃんは、20歳4カ月で死んだ。超美形の妹は、内に籠もった。母も肥満化し、酒に溺れた。僕も東京の大学に入った。そんなある年の暮れ、家を出ていた父が戻ってきた……。

父子の愛情に涙するお弁当エッセイ

461個の弁当は、親父と息子の男の約束。
461個の弁当は、親父と息子の男の約束。
渡辺俊美
マガジンハウス(価格:A$17.90<会員価格:A$16.11>)

 「パパの弁当がいい」。息子のひと言から始まったシングル・ファザーのお弁当ライフ。「高校3年間、毎日弁当を作る!」ことを掲げ、弁当慣れしない父が作った弁当はなんと461個。無骨だけど愛情たっぷり。「今日のおかずは最高だった!」――。3年間の手作り弁当を通した父と息子の交流が涙と笑いを誘う。

ランキングからPick up!

絶対に挫折しない日本史
絶対に挫折しない日本史
古市憲寿/新潮社

 大河ドラマや歴史小説は好きでも、古代から現代までの日本の通史となるとちょっと自信がない……。そんな人は少なくない。覚える用語が多すぎる上、ヤマもオチもない歴史教科書に挫折してしまうのだ。だったら思い切って固有名詞を減らし、流れを超俯瞰(ふかん)で捉えれば、日本史は分かりやすくて面白くなる!歴史学者ではない著者だからこそ書けた、全く新しい日本史入門。

KINOKUNIYA便り

 今年は天気の悪い日が続いて気温も低く、夏らしくない天候が続いています。山火事は困りものですが、気分が盛り上がる天気になって欲しいものです。あっという間に3月になり、日も短くなってくるころですが、最後の夏らしさを思い切り楽しみたいですね。さて日本では、出会いと別れのシーズン。家族をテーマにした本を読んで、改めて今自分の周りにいる人たちのありがたさに思いを馳せてみましょう。
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